7月8日に仮想通貨(暗号資産)取引所から、多額のビットコイン(BTC)が引き出されたことがわかった。こうした兆候はユーザーが長期保有(ガチホ)する意識が高まっていることの現れであり、一般的に強気の兆候とされている。
(出典:グラスノード「全取引所vsコインベースのビットコインの流れ」)
仮想通貨データ分析のグラスノードによると、20660BTC(約204億円)が全取引所から引き出されたという。
(出典:グラスノード「コインベースのビットコインの入出金」)
その中でも最も流出が多かったのは米仮想通貨取引所のコインベースだ。コインベースだけで20787BTC(約205億円)の流出があったとされており、コインベースを差し引くと、全体の入出金はプラスだ。
コインベースは多額のビットコイン流出となったが、件数で見ると出金よりも入金が1000件近く多かったこともわかっている。ただ、大口の出金額があったために、入金額よりも圧倒的に多くなったようだ。
ユーザーがビットコインを売りに出そうとする場合に、取引所から出金するという動きは合理的ではないと考えられる。ビットコインが安全であり、長期的に値上がりするということを見越してノンカストディアルウォレットに移動させている可能性があるからだ。そのため売り圧力は減少し、価格上昇の強気の傾向が現れると想定される。
反対に2020年3月の大暴落時には押し目を狙おうと大量の資金が取引所に流入。24時間で4万BTCが入金された。
こうした取引所からビットコイン流出額は増加傾向にある。
既報の通り、6月8日には2万7000BTC(約286億円)が引き出されている。