Plianは、一般ユーザーおよび企業向けの分散型金融において、分散性やセキュリティを犠牲にすることなく、ほぼ瞬時のブロックチェーン取引実現を目指している。

拡張可能な次世代マルチチェーンEVMブロックチェーンを開発するプロジェクト、Pchain Networkは、去る火曜日、Plianへとブランド変更することを発表した。現状のブロックチェーン、ツール、製品への変更はほぼないが、この新たなブランディングによって、同社は「過去2年に渡り観察してきた一般・企業の分散型金融におけるギャップを埋める」というビジョンに再集中することを表明している。

Plianはこれまで様々な分野で、大規模産業アプリケーションのための企業サブチェーン開発を通じ、知見を得てきた。こうした知見を、統合を簡素化しつつも一般・企業向けDeFiのすべての要件を満たす、拡張性の高いマルチチェーンのスマートコントラクトプラットフォームとDeFiツールセットの開発に活かしたい考えだ。そしてこの戦略は、スマートコントラクトとDAppの実装を簡易にするツールを開発し、オンチェーン・オラクルを追加、加えてPlianとの統合をさらに簡素化するプログラム可能な流動性追加のための新技術を開発することで、達成される。

PchainおよびPlianの創業者兼CEOであるFeng Cao博士は、「このアプローチは、サプライチェーン、eコマース、金融、政府機関などの企業と長年にわたって仕事をしてきた結果、異なる環境で同じ問題が発生し、そのすべてが特定のブロックチェーンベースの技術によって解決される可能性があると気付いたことから生まれました」と説明している。このような背景をもとにPlianの5つの子会社が設立され、各分野でPchainブロックチェーンを応用すべく独自に研究を重ねている。

Cao博士は続けて、「これが理由で、最終的に組織のビジョンを、シンプルな導入ツールでスケーラビリティ問題を解決する目的主導型のブロックチェーンソリューションに再集中させる必要があったのです」と説明した。

この新しいビジョンの一環として、Plianは、TruffleやWaffleなどのツールで複雑なスマートコントラクトのテスト、起動、保守を簡単にする、おなじみのツール群を開発する。その一方で、スマートコントラクトでできることの複雑性をより高めるスマートデータやオラクルの仕組みもリリースする。また、Plianは今年の第3四半期にPizzapと呼ばれる、コミュニティが管理する分散型取引所をリリースし、このプラットフォームをクロスブロックチェーンの流動性に開放する予定だ。
このツール群とプラットフォームにより、Plianは、一般・企業のDeFiニーズに対応し、大規模な拡張性と相互運用性を備えるとともにSolidityでプログラム可能な、ほぼ即時性のあるブロックチェーンに生まれ変わることになる。

「しかし、これはコミュニティの協力なしには達成できません」と、Cao氏はネットワークの安全性を確保するためにコミュニティが果たす重要な役割について説明する。「ネットワークにサブチェーンが増えてくると、メインチェーンだけでなくサブチェーンも分散化して安全にするために、より多くのバリデータが必要になります」そのために、Plianはノードソフトウェアをより使いやすくし、ネットワークの成長に寄与してもらうようコミュニティをエンパワーする必要があるとCao氏はコメントしている。そしてこの強みを活かして勢いをつけるべく、マーケティングやコミュニケーションの人材を積極的に求めている。

Plianの戦略が成功すれば、一般・企業向けDeFi業界に大きな影響を与えるものと予想される。すでに約30のパートナーシップと6つの企業サブチェーンで成功を収めており、この技術を実際のケースで実装するためのパイプラインは間違いなく爆発的に増加するだろう。

Pchainはどうなるのか?

「特に何も変わりません」とCao博士は言う。「Pchainは完全に機能し続け、Plianが引き続き構築し成長していくブロックチェーンであり続けます。これらの実装には、一切の影響や変更はありません」この新しいビジョンでは、PIが依然としてネットワーク上でのセキュリティと取引に使用されるトークンであり続ける。そして、この先成長を続ければ、Pilanはバリデータプールに参加するためのノードや、クロスブロックチェーンの流動性を増やさざるを得ない。その度に、Plはよりその重要性を増すことになるだろう。

次に何が起こるか?

今後数週間から数ヶ月の間に、Plianチームはこのローンチに向けて取り組んできたことをすべて公開するとしており、活発な動きが見られることだろう。これまで取り組んできた4つの企業サブチェーンのうち、いくつかのサブチェーンが公開に近づきつつあり、新たな方向性と適用性が示され始めている。このような活動の結果、サブチェーンとのパートナーシップの可能性も拡大している。

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詳細については、Plianの新しいウェブサイトと更新されたドキュメントをご覧ください。TwitterでPlianをフォローし、Telegramでは一般的な議論に、またDiscordでは技術的な議論にご参加いただけます。