NEAR Protocolの分散型ファンドであるProximityが、ファンディングシステムDODOの始動に合わせて初の大型投資を行う。その透明性の高いユーザー体験と、強力なProactive Market Makerアルゴリズム、資本効率の高いリクイディティによって、DODOはNEARにおける上級分散型取引所となる。
シンガポール -- プルーフ・オブ・ステーク(PoS)を用いたブロックチェーンを活用し、分散型アプリケーション(dApp)プラットフォームを提供するNEAR Protocol。シャーディングと呼ばれる技術を採用した同システム上に、推奨分散型取引所(DEX)として始動するのがDODOだ。イーサリアムを土台としたこのDODOのアプリは、Auroraネットワークを通じてNEAR上に配置される。AuroraはNEARにおける互換性及び拡張性を向上させるソリューション「Ethereum Virtual Machine (EVM)」だ。
DODOが計画する報酬の資金は750万ドルを超える。DODOはProximity Labsとのパートナーシップにより、その自律分散型投資ファンド(grant DAO)を通じてAuroraに貢献する。提供予定の報酬としては以下のようなものがある。
- 500万ドル分のリクイディティ・マイニング・キャンペーン:所定の通貨ペアにおけるリクイディティ・プロバイダー(LP)に対し、DODOとNEARのトークンで報酬が支払われる。
- トレーディング報酬:対象となる取引1件につき、DODO2トークンが支払われる。1日あたりの上限は125トークン。
- NEAR報酬:250万ドル分のNEARトークンがProximityからの提供により支払われる。
これらの報酬プログラムの第一弾は、リクイディティ・プールが有効となる2021年12月26日午後11:59(EST)から2022年1月25日午後11:59(EST)まで実施される。Aurora1ブロックごとにDODO0.1トークンの割合でリクイディティ・マイニング報酬が支払われるプールは以下の通りだ。
- USDT/USDCペア
また、以下のリクイディティ・プールについては、Aurora1ブロックあたりDODO0.1トークン及びNEAR0.007トークンの割合でリクイディティ・マイニング報酬が支払われる:
- DODO/USDCペア
報酬の対象となるブロック数は、開始時において56,127,600と予測される。
また、DODO Incubator Fundにおいても、AuroraとNEAR上の新規プロジェクトへの投資を対象に、DODO及びNEARトークンの割り当てがある。トークンは、新規プロジェクト立ち上げ段階におけるリクイディティ・マイニング報酬として提供される。リクイディティが増えることにより、新興プロジェクトが早い時期に独り立ちでき、その後の成長に必要な強い土台作りにつながる。
DODOのCMOを務めるダイアン・ダイ(Diane Dai)氏によると、投資を目的としたこのユニークなパートナーシップは、近い将来におけるDODOの成長に大きな意味を持つという:
「我々DODOは、Aurora上でのシステム展開が、Proximityにおける初の大型投資案件に選ばれたことを光栄に思う。Proximityの野心的な出資と、Aurora上の推奨システムという独自の強みをDODOに与えられた今、我々はマーケットを率いるリクイディティをできるだけ多くの人々に提供するべく、かつてないほど意気込んでいる。」
AuroraのCEOであるアレックス・シェフチェンコ(Alex Shevchenko)氏も、このイニシアチブに対して前向きに語っている。
「イーサリアムの重要プレイヤーがこぞってAuroraに参入し、ビジネス拡大していることを嬉しく思う。また、これほど短い期間のうちにRPCメソッドやGraphとの統合など、DODOの技術的なニーズを満たせたことを喜ばしく思う。今やAurora上では、最も影響力のある分散型取引プロトコルが複数稼働している。」
プロジェクトは、今後数ヶ月にわたり段階的に始動する。最新情報は、DODOのTwitterをフォローしてほしい。
DODOについて
DODOは、Proactive Market Maker(PMM)アルゴリズムで稼働する分散型取引プラットフォームだ。同システムにおける投資効率の高いリクイディティ・プールは、単独トークンの提供に対応し、変動損失を抑え、トレーダーが直面するスリッページのリスクを最小化する。同システムでは、Crowdpooling(クラウドプーリング:リクイディティにアクセスする均等な機会の供給する自由参加型のメカニズム)と、ブロックチェーン上でマーケットメイクを行うプロフェッショナル向けのカスタマイズ可能な技術ソリューションを提供する。
NEAR、Aurora、Proximityについて
NEAR Protocolはプルーフ・オブ・ステーク(PoS)を採用したブロックチェーンで、分散型アプリケーション(dApp)のホストとして、コミュニティによる運営を目指している。イーサリアムを例とする競合と比べて低コストで拡張性の高いシステムを実現するため、独自のシャーディング技術を採用。さらに、NEARは気候変動への取り組み支援への認定も受けており、環境に優しい新たなオプションでもある。
AuroraはNEARの互換性及び拡張性を向上させるソリューション、Ethereum Virtual Machine(EVM)だ。Auroraの使用によって、EVM上に分散型アプリを開発する人々はNEARとの互換性確保のためにコードを書き換える必要がなくなり、NEARの機能によるメリットを容易に享受できる。
Proximity Labsは、NEAR傘下の研究開発企業だ。同組織には、グラントDAO(grant DAO)と呼ばれる分散型ファンドが含まれる。対象とするプロジェクトは、NEAR及びAurora上で構築されるものだ。