【米カリフォルニア州サンフランシスコ】ブロックチェーンを基盤としたイーサネット (Ethernet) 規格を開発するマルコーニ(Marconi)が、開発者向けのテストネットワーク「Developer Test Network(デベロッパーテストネットワーク)」を発表した。

マルコーニ・プロトコルは分散型ネットワークや通信アプリケーションを安全かつ簡単に構築することを可能にするものだ。ノードがデータセンター、仮想マシン、コンテナのどこにあろうと動作する仕様となっている。

ネットワーク管理者は今回リリースされたテストネットワークを試験的なサンドボックスとして使い、ネットワークの配置・セキュア化することが可能となる。また、開発者もネットワーキングソリューションやセキュリティ・アプリケーション、さらにブロックチェーン・プロトコル等を構築できるようになる。

また、今回の開発者向けのテストネットワークのリリースにあわせ、以下のアプリケーションとその詳細資料も公開される。

  • ネットワーク管理者が異なるクラウドプロバイダにおける特色のある機能・地域・価格を活用することを可能にするマルチクラウド配置
  • ブロックチェーン基盤のネットワークにおける疑わしい動きからネットワークを保護するファイヤーウォール
  • クラウド上で簡単にスケール化でき、様々な種類のネットワークに対応するロードバランサ(負荷分散)

今回のリリースにあたり、マルコーニの主席設計者であるJong Kim氏は「グーグルで多くのデータセンターとネットワークの構築・スケール化・管理を経験し、通信を繋げ、ブリッジし、セキュア化するために現在使われている技術が不十分であることを身を持って感じていた。マルコーニを立ち上げたのは、企業や組織がネットワーク構築の経験や特別な機器がなくても簡単に複数のクラウドにまたがった複雑なネットワークをセットアップ・管理・セキュア化できるようにするためだ」とのべた。

現在、81%の企業がマルチ・クラウド戦略を採用しているが、その多くがその際に生じるスケール化と管理上の問題に苦心している。そこでマルコーニ・プロトコルは簡易な操作性とノードが動作停止してもルーティングを自己回復させる機能を提供し、企業がネットワークの複雑性を取り除くことを助ける。また、下層のノード間接続が暗号化技術によってセキュリティ保護されているのも特徴だ。

マルコーニ・プロトコルに関する更なる詳細とその開発経緯はwww.marconi.orgにて閲覧可能だ。プロダクト詳細、クイックスタートガイド、使用例、サンプルコード、開発者向け資料等が取得できる。

マルコーニについて

「マルコーニ・プロトコル」は、堅固なネットワークとサービスメッシュの構築を可能にするネットワーキング及び分散型台帳プロトコルで、特定のプラットフォームやクラウドに依存せず、強固な管理・セキュリティアプリケーションを動作させることができる。より詳しい情報はwww.marconi.orgから入手可能。ブログ(blog.marconi.org)で最新情報も提供中。