BTCトークンなどの暗号資産と同様に、NFT(非代替性トークン)の技術に基づいた芸術的な世界観は世界中に普及してきており、暗号化技術を駆使したアート分野、PFP(プロフィールピクチャーの略)、GameFiなどのニッチな分野での活用が少しずつ見られるようになってきました。

統計データによると、NFT分野の時価総額は現在274億ドルで、この2年間で急激な増加傾向にあります。 NFTの人気とともに、Beeple 、Pak 、 Xcopy、 Mad Dog Jonesなど、NFT分野に参入するアーティストが増えています。彼らは、文化的なコンセプトや独自のアイデアを表現するために、新時代の芸術的な表現方法であるNFTを通じてメタバースに参入し始めています。

日本のアニメ産業は、アジアだけではなく、世界においても極めて重要な位置を占めており、2020年だけでもアニメの総産出額は37,511億円に達し、日本のGDPの約0.6%を占めています。 日本のアニメ文化はNFTと非常に相性が良く、個人やチームの特徴を持った作品をメタバースに持ち込もうとするアジアのアーティストの参入が増え、芸術面でも暗号資産市場を補完しています。

その中には、村上隆氏や天神英貴氏らの著名なアーティストの名前が並びます。 天神英貴氏は現在日本独自の暴走族カルチャーと、サイバーSFの世界観を継承し、Web3のサイバーメタバース空間でバイクに跨り、自由を追いかけて走ることをコンセプトにしたメタバースプロジェクト、「BŌSŌ TOKYO」に携わっています。

世界で有数のワンストップ暗号資産取引プラットフォームであるMEXCは、過去3年間にGala(GALA)、Axie(AXS)、TheSandbox(SAND)、Decentraland(MANA)、Coin DAO(APE)などのNFT銘柄が上場しており、Meebits、Moonbirds、CLONE Xなどのいわゆるブルーチップと呼ばれるNFTを対象としたNFTインデックスも発行しています。

BŌSŌ TOKYOは、MEXCと共同でコラボレーションイベントを行っています。 BŌSŌ TOKYOのメインアーティストである天神英貴氏に、新しい芸術の形やNFTに対する思いを伺いました。

1.「BOSO TOKYO-暴走東京-」はどのようなストーリーまたはテーマを構築していきたいですか?

日本独自の暴走族カルチャー×サイバー SF の世界観で、自由を求めバイクにまたがり、様々な制約から開放されたWeb3の世界で「電上電下唯我独尊」の旗を掲げ、縦横無尽にメタバース空間を駆け抜けるとともに、日本から世界へ向けて日本カルチャーを発信していく。というテーマを構築していきます。

2. このテーマは、GameFi、それともメタバースでどちらの形で行われますか? (言い換えれば、これはメタバースプロジェクト、ゲームプロジェクト、またはシンプルな文化的NFTのどちらになりますか。)

ビジョンとして、メタバース中心のデジタルスペースにおけるアイデンティティを掲げていますので、まずはメタバースに向かって行きます。

 3. このプロジェクトをうまく実現するために「BOSO TOKYO-暴走東京-」チームはどのような努力をしましたか?例えば、資金調達の背景、天神先生を含むチームの経歴など?

努力したのは、妥協しないことです。
イラスト、3Dモデル、組み合わせルール作り、開発、WEBや、動画、SNSに至るまで、ブランド品質の維持のため、妥協せずに創造と破壊を繰り返しています。これはものすごくエネルギーを使うし、時間もかかりますが、プロフェッショナルなメンバーが全員一丸となり品質維持のために努力しているからこそ、BOSOTOKYOは皆様に期待される今の形になっているのだと思っております。

4. NFTは現在のアート業界にどのような影響を与えると思いますか?または、天神先生が知っているアーティストの方で、NFTに興味を持っている人は多いですか?

近年のアーティストの中で特に絵師と呼ばれる分野の方は、殆どがデジタルの画材を使用しています。

アートという言葉の定義をどこまで含めているかは個々の判断によるところが大きいですが、私の観点は、人を感動させる、心を動かすことができるという事です。デジタルはアナログ画材に比べてかなり楽に絵が描けるというのもありますが、人のこころを動かすという点では、アナログもデジタルも変わらない世界がやってくると思います。

NFTに興味を持たれている方は少なくは無いですよ。ただ、まだその付き合い方には疑心暗鬼という状態であることが多いですね。SNSが登場した時、まだそう呼ばれていなかった状況に近いのかもしれません。

5.天神先生にとって、NFTを制作するということは新しいアートの試みでしょうか?また、この分野でアイデアを実現するためにたくさんの努力を試みましたか?

デジタルでしかでき得ないことにチャレンジしています。時間、空間、色、音、作業数的有利を考え、何か新しい方法論が生み出せないかと日々努力しているつもりです。

6.天神先生は「暴走族カルチャー」を社会的なレベルでどのように解釈なさっていますか?芸術の創造において、「暴走族カルチャー」は天神先生にどのような影響を及ぼしましたか?

私はどちらかと言うと、暴走族というよりは暴走という言葉をキーとして今回のプロジェクトに生かしています。族の思考はこの規則の厳しい日本という国で、状況を打破するという、とても難しく、興味深い行為だと思います。ならばこそ、日本の困窮した状況を打破、突破していける力を求めてこのプロジェクトに参加しているつもりです。

7.多くの人たちは私のように、「マクロス」や「ガンダム」シリーズなどの作品で天神先生に出会ったかと思います。それらの作品を制作する際、どのようなものからインスピレーションを得たりしますか?

アニメーションや商品に参加する際には、描くものがフィクションである以上、それを本当に感じられるようにするために、背景、ドラマなど世界の現実の事象からインスピレーションを得ます。アニメを見てアニメを作ることなかれですね。

8.絵を描くこと以外に、声優として「時空冒険記ゼントリックス」や「牙狼-紅蓮ノ月-」などの作品の声優を担当しておりますね。それは天神先生の第二のキャリアなのか、それともご自身の趣味でしょうか?そして、声優のお仕事と絵を描くお仕事はどちらの方がお好きですか?

なぜその作品を選んだのかお聞きしたいですが(笑)
多くの方が人を職業名で判断しようとするのは間違っています。非常に画一的な考え方で、web3時代には時代遅れであると言わざるを得ません。
役者の養成所に入ったのが20代前半、そこから絵と同じキャリアを積んできました。また、今でもワークショップに参加して発声や演技の勉強を欠かしたことはありません。
実は私も歳を取るごとに理解してきたのですが、演技の勉強は人間の研究であり、他の人に何かを伝えることの基礎技術なのです。これは言葉だけではなく、絵でも、ディレクションでもデザインでも、同様に使える技術なのです。お芝居の勉強を重ねるうちに、私は絵を見る人のこころに寄り添うことが出来る様になりました。全ての技法は一体化していると感じていますので、職業で分けて考えることはありませんね。

9.天神先生は「ナイツ&マジック」など、機械をテーマにした作品を数多く制作されていますが、「人間」とは違い、ロボットというものは「冷たい」金属でできているため、メカニックのデザインをする際にどうやって彼らに個性や感情を付与していますか? 

これは多くの方が抱いてしまう現象なのですが、金属や樹脂も全てこの地上にあるもので生成された自然物でできたものなのです。メカであろうとそこにはハートがあり、暖かさを感じることができます。なんて言ってるのできっと変人扱いされるのでしょうが(笑)、つまりメカと生物には大した違いはありません。その工程が少し違うだけです。違うものだという壁を作ってしまうと描けなくなりますよ。

10.天神先生がお好きなイラストレーターやメカニックデザイナー、アニメーターなどはいますでしょうか?そしてその理由を教えていただけますでしょうか?

たくさんたくさんいらっしゃいます。
メカデザイナーですと河森正治さん、宮武一貴さん、出渕裕さん、柳瀬敬之さん、海老川兼武さん、山根公利さん、、このままだと全員上げてしまいそうです。アニメーターさんですと荒木伸吾さんを筆頭に、朴性厚さんや大張さん、山根理宏さん、
イラストレーターですと高荷義之さん、開田裕治さん、美樹本晴彦さん他超多数、もうこの質問は際限がないのでこの辺で

11. 日本の漫画は全世界に大きな影響を与えています。鬼滅の刃や進撃の巨人、ジョジョの奇妙な冒険のような漫画が、海外への文化的輸出品として非常に成功しています。例えば、イタリアで毎年開催されるルッカコミックス&ゲームズ(Lucca Comics & Games)の漫画の祭典では、日本の漫画は圧倒的な人気を誇っています。そこで、現在のNFTは、日本の漫画のような伝播力を表現できますか?

それはこれからの発信者次第だと思います。
私も海外のコンベンションにお呼ばれする事が多いのですが、その日本コンテンツパワーを目の当たりにしています。日本社会はルールを守るのが前提の性善説に従ってビジネスしてきました。しかしルールを超えてくる海外に対し、これからは有効なブロックチェーンに基づいたビジネスをどれだけ広げていけるか次第だと思っています。コンテンツを持つ者や集団であればWeb3.0のコンセプトを理解し、迅速な行動力が必要です。それが伴った時に日本は今あるコンテンツ力を最も発揮できるグループの一つとなるのでは無いでしょうか。

BŌSŌ TOKYOは、日本の著名イラストレーター・天神英貴氏がデザインするメタバースにおけるアイデンティティブランドを定義する東京発のNFTプロジェクトです。日本を代表するアニメやゲームにインスパイアされたNFTとは異なり、今回の暴走東京は完全なオリジナル・コレクションを発表しています。

MEXC Globalは、2018年4月に設立された、700万以上のユーザーを持つ暗号資産取引所で、現物、信用、先物、レバレッジETF、デリバティブ取引、ステーキングなどのサービスをワンストップでユーザーの皆様に提供しています。コアメンバーは国際的な企業や金融会社出身で、ブロックチェーンや金融業界では豊富な経験があります。

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