匿名通貨ジーキャッシュ(ZEC)を開発するエレクトリック・コイン・カンパニー(ECC)は11月6日、ZECの商標の所有権をジーキャッシュ財団に無償譲渡する契約を行ったと発表した(合意文書も公開)。同時に財団側は、ECCに非独占的な商標権を付与した。なお、ジーキャッシュ財団側の発表によると、将来の商標の扱いが原因でECCとの合意に2019年8月末いったん失敗したものの、再協議を行っていたそうだ。

ECCは2016年にZECを立ち上げて以来、商標登録・保護に関して500時間以上および25万ドル(約2731万円)以上を費やしてきたという。今回の合意に基づき、ジーキャッシュ財団がこれら登録・保護と金銭的負担を引き継ぐ。

またECCは、商標は評判を保護し、ある製品を別の製品と区別するため重要で、これが製品やサービスが本物であるという信頼性につながると説明。ZECの商標は、コミュニティを詐欺から保護し、ジーキャッシュ(Zcash)という名称が適切なブロックチェーンに適用されていることを保証し、ガバナンス上の決定に法的効力をもたらすと述べた。

ECCによると、今回の無償譲渡により、ZECコミュニティからのフィードバックを尊重・サポートすること、組織をさらに分散化することの2点を解決できるという。またジーキャッシュ財団は、法律とビジネスに関する取り組みの連携を維持できることを指摘した。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版