アニモカ・ブランズ共同設立者であるヤット・シュウ氏は、GameFiがアジアで最も成長する機会があると考えている。彼によれば、アジアのゲーマーは欧米のように非代替性トークン(NFT)に対して激しい嫌悪感を抱いていないからだ。

アジア・クリプト・ウィーク期間中にコインテレグラフの取材に応じたシュウ氏は、アジアは一般的にゲームやNFT、デジタルプロパティ、P2E(プレイ・トゥ・アーニング)などの技術の進歩を歓迎する文化を持っていると主張した。

「アジアは、少なくとも短期的には、ブロックチェーンゲームを本当にリードする可能性があると思う。そう考える理由はいくつかあり、この地域には最も多くのゲーマーがいるからというだけではない。アジアのゲーマーがNFTを歓迎しているからだ」

欧米のゲーム会社は、アジアのゲーム会社にはない消費者の抵抗に対処しなければならない」とも付け加える。

シュウ氏は、NFTが受け入れられる背景には、資本主義に対するアジアでのより広い視点があると述べ、中国を除くアジア地域では、資本主義が貧困から抜け出す道として、米国よりも好意的に捉えられていると指摘する。

彼は、「わずか40年前」に北朝鮮と同じ経済規模だった韓国は、天然資源に乏しいにもかかわらず、イノベーションや「創造性、法的枠組み、財産権」によって急速に世界ランキングを上昇させた例などを紹介した。

「アジアの消費者は、資本主義を純然たる戦いとして見ている。言い換えれば、不公平があるとても、大金を稼いだ人がいれば、(人々は)『自分もそこに行ける、あるいはチャンスがある』と考えているのでだ」と、シュウ氏は主張する。

一方でアメリカでは対照的であり、そこでは一部の人々が資本主義を悪者扱いすることがあり、多くの人々が資本主義は自分たちのためにあるとは思っていない、とシュウ氏は強調した。

このような考え方は、結局のところ、ゲーマーがNFTを支持するか否かにつながるとシュウ氏は指摘する。欧米では、「金持ちの道具」とみなされる高価なNFTばかりが取り上げられているという。

「ニュースのヘッドラインが5ドルや10ドルのゲーム内NFTアイテムではなく、30万ドルのBored Apeである場合、それは自動車業界全体がランボルギーニだけだと言っているようなものだ。それは真実ではない。しかし、私たちが見ているのはそのような世界だ。欧米の拒絶反応は、そういうレンズからきているのだ」

また、シュウ氏は、アジアの文脈を拡大し、ブロックチェーンゲームは、特にP2Eゲームのギルドが非常に普及しているフィリピンなどの国々では、これまで利用されていなかったシリコンバレーのベンチャーキャピタルへのアクセスを開放していると強調した。

これは、多くのゲーマーがこの技術を採用し、多くのプロジェクトがこの分野で活発にイノベーションを起こしているため、アジアで活発なエコシステムが成長しているためであると、シュウ氏は言う。

「今、a16zのような企業が、自分たちの投資だけでなく、シリコンバレーのマネーをベトナムやフィリピンに投じている。これは前代未聞のことだと思う。大まかに言えば、アジアは、WEB3ブロックチェーンゲームの未来に向かっていると思う」