XRP(XRP)は2024年後半以降、385%以上の上昇を記録しているが、新たなオンチェーン分析は、この急騰が価格変動に弱い新規投資家の流入を伴っていると警告している。

短期保有者中心の市場に

グラスノードのデータによると、XRPの実現時価総額の70%超が2024年後半から2025年前半にかけて形成された。実現時価総額とは、各XRPが最後に動いた価格を基に計算される指標だ。

Source: @CryptoVizArt

特に「3〜6カ月」保有のコイン年齢が若い層に属する実現時価総額は、2024年11月以降上昇傾向にあり、特に2025年1月に価格が約3.40ドルのピークをつけた後には顕著な増加が確認されている。

このような構造は過去にも確認されており、短期保有者による市場支配は、調整局面で急激な売り圧力を引き起こしやすい。2017年末にはXRPが3.55ドル近辺でピークを迎える直前にも同様の現象が起こり、その後95%近い下落を経験した。

XRP realized cap by age. Source: Glassnode

また、2021年にも短期保有コインの実現時価総額が上昇した直後に、XRPは約80%下落している。こうした過去の例を踏まえると、2025年1月の高値はローカルトップだった可能性があり、今後も軟調が続くおそれがある。

ネットワーク活動の鈍化も懸念材料

XRPのアクティブアドレス数は2025年3月に記録的な水準まで急増したが、その後は90%以上減少し、ブレイクアウト前の水準に戻っている。

XRP active addresses count. Source: Glassnode

価格が上昇する一方でオンチェーン活動が低下するという乖離は、過去にも2017年末や2021年初頭に確認されており、いずれもローカルトップの直前に発生していた。

もちろんこれは確定的な指標ではないが、アクティブアドレスの急減は、XRPが決済や送金に使われているのではなく、投資目的で「保有されているだけ」であることを示唆している可能性がある。

テクニカル面も25%の下落を示唆

週足チャートでは、XRP価格が下降ウェッジ内での保ち合いを続けている。5月26日時点では、ウェッジの上辺を突破できず、短期的な調整局面に入る兆しが見られる。

XRP/USD weekly price chart. Source: TradingView

このままの推移が続く場合、価格はウェッジの下辺に向かって下落する可能性がある。その下辺は、50週間指数平滑移動平均線(50週EMA)と重なっており、現在の水準から約25%下の1.76ドル付近に位置している。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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