仮想通貨XRPは今月、2桁の上昇を記録したが、市場全体のトレンドを反映し、その上昇は息切れの様相を見せている。

これは、リップル社が米証券取引委員会(SEC)との訴訟で一部勝訴したことによる高揚感を受け、数ヶ月以内に15ドルに達するという強気の見通しも出ていた

しかし、XRPの最近のローソク足と価格運動パターンのフラクタル分析からは、特に歴史が繰り返されるならば、急激な調整が起こる可能性が示唆されている。

XRP価格フラクタル 65%下落の恐れ

注目すべき点は、2021年第2四半期にXRPの価格が65%下落した際に先行して現れた市場シグナルが、現在再び現れていることだ。これには、複数年にわたる下降トレンドラインのレジスタンスと、「買われ過ぎ」状態を示す相対力指数(RSI)が含まれる。

XRP/USD weekly price chart. Source: TradingView

上記のチャートでは、トレンドラインのレジスタンスが、2018年1月以降XRPの上昇を制限している。この価格天井は、0.93ドル付近の別の水平トレンドラインのレジスタンス(紫色)によって補強されている。

全体的に、2つのレジスタンスの一致と買われ過ぎ状態のRSIは、XRPの市場調整リスクを高めている。この場合、XRPの価格はおそらく9月までに0.52ドル付近のトレンドラインのサポートに向かって下落し、現在の価格水準から約40%下落する可能性がある。

興味深いことに、下値目標はXRPの50週間指数平滑移動平均線(50週EMA;赤い波)に近く、このレベルでの反発の可能性を示している。また、このサポートは、2021年第2四半期の価格下落時に局所的な底値であった。

7月20日現在、XRPの価格は月初から70%上昇し、同期間にわずか5%しか上昇しなかった仮想通貨市場全体を大きく上回っている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自分でリサーチを行って決定してください。