XRPの価格は過去30日間にわたり、2.05ドル〜2.33ドルの狭いレンジで保ち合いを続けており、未だ3ドルには到達できていない状況だ。こうした動きの背景には、XRPレジャーのネットワーク活動の低下、建玉(オープン・インタレスト)の減少、そしてテクニカル指標の弱さがある。

XRPレジャーのネットワーク活動が低下

XRPレジャーでは、過去6カ月間にネットワーク活動の著しい低下が見られている。グラスノードのオンチェーンデータによると、1月16日に記録された日次の新規アドレス数のピーク1万5823件と比較して、直近の木曜日にはわずか3500件にとどまった。

XRP: Number of new addresses. Source: Glassnode

また、日次アクティブアドレス(DAA)も、直近3カ月の高値57万7000件から、木曜日には3万4360件まで急減した。これは、XRPの短期的な見通しに対する関心や信頼感の低下を示唆している。

XRP Daily Active Addresses. Source: Glassnode

一般的に、ネットワーク活動の低下は取引高の減少を通じて流動性と買い圧力を弱め、価格の停滞や下落の前兆となる傾向がある。

建玉減少が価格の停滞を反映

コイングラスのデータによると、XRPが3ドルを突破できない背景には、建玉の減少もある。

下図のように、XRPの建玉は55億3000万ドルから38億9000万ドルへと30%下落しており、投資家が価格下落を見越してポジションを手仕舞っている可能性がある。

XRP open interest. Source: CoinGlass

過去にも建玉が大幅に減少した際には、その後にXRP価格の下落が続いている。現在の状況は、1月に記録された複数年ぶりの高値3.40ドルから4月7日の安値1.61ドルへの53%の下落局面と類似している。

移動平均線がXRPの上昇を阻む構図

トレーディングビューのデータによれば、XRPは2.22ドル〜2.40ドルの重要なレジスタンスゾーンの下で膠着しており、このゾーンには複数の単純移動平均線(SMA)が集中している。

XRPの強気派が価格をこれらの移動平均線以上に押し上げなければ、今後数週間にわたってその下での保ち合いが続く可能性がある。過去2回、XRPがこの移動平均線群を下抜けた際には、30日および65日間にわたる横ばいの後、価格が一段安となってから反発した例がある。

XRP/USD daily chart. Source: Cointelegraph/TradingView

XRPトレーダー兼アナリストのカシトレーズ氏は、水曜日のX投稿で「XRP価格は2.25ドルの水準で引き続き苦戦している」と述べ、次のように続けた。

「この水準がレジスタンスとして機能し続ける限り、より下の水準──2.01ドル、1.90ドル、さらには1.55ドルへの下落シナリオが強まる」

この見立ては、2ドルのサポートを割り込んだ場合、45%の下落で1.20ドルを目指す下降トライアングルパターンの分析とも一致する。

XRP/USD weekly chart. Source: Cointelegraph/TradingView

相対力指数(RSI)は、1月20日時点の81から現在は51まで低下しており、弱気の勢いが強まりつつあることを示している。

一方で、XRPが200日間にわたって3ドル以下で保ち合っている状況は、2017年に見られたような急騰の前兆であり、10ドル到達という大相場への布石になる可能性も指摘されている

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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