重要ポイント:

  • XRPのスポット・プレミアムはスポット市場での需要が強いことを示している

  • 直近の価格下落でも1万XRP以上を持つアドレスは着実に増加

  • 下降ウェッジパターンは3ドル~3.78ドルへのブレイクアウトを示唆

XRP(XRP)は現在、スポット市場が恒常的に先物価格を上回る「スポット・プレミアム」の状態が史上最も長く続いている。この現象は、永久先物よりもスポット価格が堅調に推移していることを意味し、投機ではなく実需による上昇が進行中である可能性を示唆している。

今回はスポット主導の上昇か

市場アナリストのドム氏は5月2日のX投稿で、2020年以降のXRPの大半の急騰局面では、先物市場がスポット市場に先行していたと指摘している。こうした先物主導の上昇では、過剰な投機につながり、急激な価格下落をもたらしていた。

XRP価格とスポットプレミアム. Source: TradingView/Dom

しかし2025年現在、スポット市場でのプレミアムは、実際の購入者による堅実な需要が価格を押し上げていることを示しており、レバレッジ主導の過去の上昇局面よりも安定した上昇が続いていると見られている。

グラスノードのデータによると、2024年11月以降、1万XRP以上を保有するアドレスの数が継続的に増加している。これは、XRP価格が同期間に約350%上昇している事実と一致する。

XRP価格と1万XRPを持つアドレス数  Source: Glassnode

注目すべきは、2025年1月から4月にかけての35%の調整局面でも、大口保有者(クジラ)の数が減少していない点だ。これは、戦略的で長期志向の投資家が、さらなる上昇を見越してポジションを積み増している可能性を示唆している。

さらに米証券取引委員会(SEC)がリップル社との訴訟を取り下げたことで、米国での現物型XRP上場投資信託(ETF)承認への期待が高まっており、市場のセンチメントを強気に傾けている。

週足チャートに現れた「下降ウェッジ」

テクニカル分析では、XRPは週足チャートにおいて「下降ウェッジ」と呼ばれる強気反転パターンを形成している。このパターンは、下向きに収束するトレンドラインで構成され、ブレイクアウトの可能性を示唆する。

明確な反転シグナルとしては、上部のレジスタンスライン(約2.52ドル)を明確に上抜けることが求められる。これが確認されれば、ウェッジの最大高さをもとに算出された上昇目標は、6月までに約3.78ドルに達する可能性があり、現在価格からは約70%の上昇余地となる。

XRP/USDの週足価格チャート Source: TradingView

一方で、2.52ドルのレジスタンスを突破できなかった場合、価格はウェッジ下限まで調整する可能性がある。パターンの頂点付近である1.81ドルが、最終的なブレイクアウトポイントとなる見込みで、仮にここで反転上昇すれば、6〜7月までに約3ドルまで上昇する可能性があり、現水準からは35%の上昇に相当する。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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