ある1人のトレーダーが64イーサ相当(約11万8000ドル)のガス手数料を支払い、フォー(FOUR)というミームコインを15万5000ドル相当購入した。

ブロックチェーン追跡サービスWhale Alertのアップデートによれば、このトレーダーは84のラップドイーサ(WETH)を138億のFOURトークンと交換するUniswap取引を完了するために、11万9157ドル相当という驚くべき手数料のイーサ(ETH)を支払った。

このトレーダーは、ミームコインの購入をスピードアップするために、自主的にガス手数料を増やしたようだ。ツイッターユーザーのFlurETHによれば、このトレーダーは、ミームコインへの投資による未実現利益が133ETH(24萬5667ドル)あるという。

High gas fee transaction details. Source: Etherscan.

イーサリアムネットワークのガス手数料は、仮想通貨コミュニティの間で議論の対象となっている。イーサリアムの主要な支持者たちは、収益創出効果や長期的なイーサ供給に対するデフレ圧力の面での活動を称賛している。

一方で他の人々は、ネットワークがもっと「手頃な価格」にならない限り、多くの人に受け入れられないと主張している

イーサリアムのガス手数料の上昇の背後にある主な要因の1つは、ペペ(PEPE)という新しいミームコインの熱狂によって引き起こされたミームコインブームだ。現時点で、平均イーサリアム取引手数料は22.98ドルで、2022年5月12日に平均手数料が31.11ドルのピークに達した以来の高値となった。

Average Ethereum transaction fees in the past year. Source: Etherscan

ガス手数料の急激な上昇の背後にあるもう1つの主要な理由は、ミームコイン取引を促す最大抽出可能価値(MEV)取引ボットだ。この悪名高いMEVボットは、「サンドウィッチ攻撃」として知られる手法で大幅な利益を上げている。サンドウィッチ攻撃とは、攻撃者が被害者の取引を自分の2つの取引(売りと買い)の間に挟むことで、価格を操作して利益を得るものだ。

4月18日には、このMEVボットはサンドウィッチ攻撃から95万ドルの利益を得た。またこのMEVボットは、イーサリアムネットワークで最も多くのガスを使っている。4月20日にはネットワーク上のガスの合計の7%を使用し、取引手数料として455ETHを支払った。