チェインリンク(LINK)を筆頭にアルトコインが好調な中で、14日の仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)は依然、狭いレンジの動きが続いている。強気派も弱気派もどちらもブレイクアウトに至っていない。
(出典:Coin360 7月14日午前11時55分)
こうしたビットコインのボラティリティ低下で有名なテクニカル分析手法であるボリンジャーバンドの幅が狭まっている。
ブレイブニューコインの仮想通貨アナリストであるジョシュ・オルシュビッツ氏は「2018年11月以来、これほどタイトになったことはない」とツイート。オルシュビッツ氏のグラフではボリンジャーバンドの幅が狭くなった期間に垂直線が引かれている。
1D $BTC
— Josh Olszewicz (@CarpeNoctom) July 13, 2020
bbands havent been this tight since Nov 2018 pic.twitter.com/VGBrK2kMff
ボリンジャーバンドは価格推移のボラティリティが小さくなると、幅が狭まる(スクイーズする)。一直線に同じ動きが続いたり、トレンドが転換する直前ではこの幅が狭まるようになっている。
オルシュビッツ氏の図では、前回のボリンジャーバンドがスクイーズしたのは2018年11月だ。当時、ビットコインは9月から11月の間で起きた調整が起きた。一時2週間で50%も下落した。
現在の横這いの価格推移が2018年の価格動向と似ていることから、今回も下落するのではないかとの予想がほのめかされている。
上昇か下落か?
今回の長い蓄積フェーズでは、まもなく大きな動きがあると指摘する仮想通貨トレーダーは多い。
既報の通り、ジョシュ・レイガー氏はビットコインのヒストリカル・ボラティリティ(HV)が40を下回るペースで動いていることから今後数週間で12200ドルの上昇か6500ドルへの下落かの動きが起こると予想した。
ビットコイン市場を取り巻くセンチメントは依然として分かれている。13日にビットコインの買いシグナルであるハッシュリボンが点灯したことが指摘されている。しかし、依然下振れリスクは残っているようだ。
「ビットコインは蓄積フェーズにある」とダウンサイドリスクを指摘するのはブロックチェーン分析企業クリプトクオントのキ・ヨンジュCEOだ。
(出典:Ki Young Ju「全取引所準備金の移動平均ギャップ」)
同氏はツイッターで「すべての取引所が持つ準備金の30日と90日の移動平均のギャップは下振れリスクを表している。今年の5月に過去最低を記録して以来、まだゼロを下回っている」と指摘。2015年以降のビットコインの動きからこのギャップがゼロかマイナスになるとダウンサイドリスクが減少するという。まだゼロに到達していないため、油断はできなさそうだ。
一方で既報の通り、ビットコインの採掘難易度は過去最高の17テラの大台を突破。ビットコインのネットワークは強固で健全な状態であることが示されている。