多くの投資家はビットコインの次の上昇が、アルトコインの上昇につながると期待しているが、本当にそうなるのだろうか。
4月14日に、ビットコインは年初来124.5%上昇し、64900ドルの史上最高値を記録した。しかし、その11日後には27.5%の下落によって47000ドルまで下がった。
投資家のセンチメントを示す「仮想通貨恐怖・強欲指数」は4月25日に12ヶ月ぶりの低水準となり、投資家が「極度の恐怖」に近づいた。これは60000ドルを超えていた際に「極度の強欲」だった水準から完全に逆転した。
4月14日から25日までの下落によって、アルトコインの時価総額は2000億ドルも消失した。しかし、その直後にあった短期での反発は、ビットコインが最終的に40000ドル以下から脱するための値動きの指針となるだろう。

アルトコインも同様の傾向を示しており、4月22日に8500億ドルの時価総額で底を打ったが、5月10日には1兆3400億ドルの史上最高値まで完全に回復した。

安ければいいとは限らない
多くの投資家は、ビットコイン価格が上昇すると、アルトコインも続くと考えるが、これは正しいのだろうか?
2020年の第4四半期には、ビットコインが110%もアルトコイン市場を上回った。しかし、4月下旬の上昇相場での勝者を分析することで、次の上昇のヒントが得られるだろう。

時価総額トップ100の仮想通貨の中では、イーサ・クラシック(ETC)、ポリゴン(MATIC)、ウェーブス、ファントム(FTM)が大きく上昇した。こうした勝者はスケーリングソリューションかスマートコントラクトプラットフォームであり、筆頭であるイーサも大きく伸びた。
最もパフォーマンスが悪いものの80%は1ドル以下のコインで、投資家が通常期待する内容とは逆のものとなった。アルトコインの上昇局面では安いアルトコインが買い時になるという神話が根強いが、今回は明らかに異なる結果となった。

市場タイミングを計るのは不可能
残念ながら、現在の調整局面がいつ終わるのかを予測する方法はない。アルトコインは歴史的に見ても、通常は弱気トレンドの中ではパフォーマンスは悪い。つまり、ビットコインの価格回復の兆しが見えたときに「アルトシーズン」を期待するのは、戦略としてよくないだろう。
アルトシーズンと呼べるのは、ドージコイン(DOGE)やライトコイン(LTC)、イーサクラシック(ETC)など、開発がほとんど行われていない仮想通貨が、30%以上の累積利益が2~3日連続で発生することだ。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン