再びビットフィネックスのクジラが現れたのかもしれない。 

16日午後9時ごろ、大量の仮想通貨の移動を知らせるツイッターアカウント「ホエールアラート」で4000万USDT(約43億円)が仮想通貨取引所ビットフィネックスに移動したことが確認された。

この大量移動の後にわずか10分でビットコイン価格は、16日夜には一時4500ドル下回っていたビットコインは、わずか10分で4950ドルまで急騰した。

急激な動きには大口投資家であるクジラの影響が指摘され、特にテザー(USDT)によって操作されているのはではないかとの憶測がある。ビットコインの価格が大きく動いた原因として、ビットフィネックスに関連した「1頭のクジラ」が原因だとする指摘はこれまでも主張されている。

昨年11月にはテキサス大学とオハイオ大学の研究者であるジョン・M・グリフィン氏とアミン・シャムズ氏が、2017年にビットコインが過去最高値を記録した背景には、1頭のクジラいたとする論文を発表した

この時もビットフィネックスでビットコインの購入に使われたのはテザーだ。両氏によると、「このパターンはテザーの新規発行後にのみ発生。たった一つの大きな口座保有者によって起こされており、他の取引所では観測できていない」という。

テザーとビットフィネックスのCEOは同一人物だ。

足元ではビットコインは5000ドルを回復。5200ドルを推移している。

coin360

(出典:Coin360 3月17日午前10時50分)

相場は買いの時期か

一方で、仮想通貨アナリストのフィリップ・スウィフト氏は、現在の相場が、過去11年間で滅多に発生していない買いの時期であることを指摘している。

スウィフト氏は「MVRV Z-score」という指標から、実際の購入価格が市場価値よりも下がっていると指摘。現在は割安であることを指摘している。

こうした割安感を指摘する声は他にもある。コインメトリックスは、販売価格と支払い価格の比率である「ビットコインSOPR」が3月12日に0.843に低下し、2012年2月以来の低水準に落ち込んでいると指摘。SOPRは1未満があることは投資家が赤字覚悟で投げ売りしていることを示すという。