新型コロナウイルスの欧米での感染拡大を受けてダウ平均株価が600ドル安になる中、仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)は1万3000ドル台での取引をキープしている。そんな中、10億ドル(約1050億円)相当のビットコインがあるウォレットから移動した。
ビットコインのオンチェーンデータによると、あるウォレットから8万8857BTC(約1200億円)が動いた。Xapo Bitcoinと書かれたウォレットから送られたと分析企業クリスタル・ブロックチェーンは報告している。
コインベース ・カストディは2019年にザポ(Xapo)の法人向け仮想通貨カストディ(保管)事業を5500万ドル(約58億円)で買収。今回のビットコインの移動は米国の取引所からだった可能性もある。
法定通貨建てでみると今回のクジラ(大口保有者)による送金は過去最大級だ。これまでは今年6月に匿名の保有者が13万2255BTC(約13億ドル)を送金、4月にはビットフィネックスが11億ドルに相当する16万1500BTCを移動していた。
一方、ビットコイン建てでみると2011年11月16日にマウントゴックスが送金した55万BTCが過去最大と見られている。当時は132万ドルだったが、現在の価格で見ると70億ドル以上になる。
クジラの数が過去最多
強気相場の再開を受けてビットコインのクジラの数が過去最高を記録した。10月20日に少なくとも1000BTC(約1億3000万円)を保有するアドレスは1278個。10月25日までには2231個まで上ったことがグラスノードの統計から明らかになった。
(出典:Glassnode)
少なくとも1000BTCを持つビットコインアドレスは全供給量の12%にあたる223万ビットコインを持つことになる。
ただ別の分析データは違うパーセンテージを示している。
ビットコインチャートによると、1000BTC以上持つビットコインアドレスは全体の42%にあたる790万2469BTCを保有している。
(出典:BitcoinCharts)
アドレス数がイコール個人や企業の数とは限らない。1人が複数のアドレスを保有することがあるからだ。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン