米ウエストバージニア州は2月27日、予定される予備選挙に向けて、障害を持った居住者や海外にいる有権者がスマートフォンで投票できるブロックチェーン基盤の投票プラットフォーム「Voatz(ヴォーツ)」を使用しないと発表した。
有権者らは、デモクラシー・ライブが提供するプラットフォームを使用して投票することになる。同プラットフォームはオンラインで投票するか印刷して郵送することができる。
デモクラシー・ライブもヴォーツも共に、タスク・フィランソロピーのCEOでもあるブラッドリー・タスク氏が出資している。
デモクラシー・ライブは、ワシントン州やカリフォルニア州やオハイオ州の一部で障害を持った有権者向けにすでに使用されている。
MITの分析でセキュリティ上の懸念
2月13日、マサチューセッツ工科大学(MIT)が実施したセキュリティ分析が公開されていた。同報告書では、「ヴォーツは、ユーザーの投票が改ざん、停止、露出されるなどの異なる種の脆弱性がある」としていた。
MITの見解は、公開前に国土安全保障省に設置されるサイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁に共有され、投票前に各選挙区に転送された。
マック・ワーナー州務長官の法律顧問であるドナルド・カーシー氏は、「国民が望まない、もしくは、その結果に自信を持てず懐疑的であるならば、我々は考慮する必要がある」と述べている。
アイオワ州では投票アプリで混乱
今回の決定の背後にはあるのは、米アイオワ州の民主党予備選でのスマートフォン投票アプリの混乱も影響しているかもしれない。
2月4日開催のアイオワ州党員集会において、モバイル投票アプリが原因で投票結果の取りまとめが大幅に遅れ、再点検の要請などから1週間以上最終的な結果を確定できない結果となっていた。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン