土日のビットコイン(BTC)取引量は機関投資家のビットコインへの参加が増加し、週末の市場流動性が乏しくなったため、今年も減少を続けていると仮想通貨調査会社Kaikoは述べている。

2018年から2021年にかけて、ビットコイン取引量の約4分の1が週末に行われていたが、22年以降、その割合は減少しており、2024年に入ってからは13%にまで落ち込んでいる、とKaikoは2月26日に指摘した

「この減少は、週末における流動性の悪化を示唆しており、機関投資家の参加の増加と市場インフラの悪化の両方によって説明できるだろう」

Bitcoin’s share of weekend trade volume. 2024 figures are from Jan. 1 to Feb. 20. Source: Kaiko

Kaikoによると、24時間365日投資可能な仮想通貨市場においては大手の金融機関の営業時間と大規模な仮想通貨トレーダーやマーケットメイカーとのミスマッチを生むため週末の流動性管理は取引所にとって長年の課題となった。

Kaikoによれば、昨年3月に米国で仮想通貨に親和的な銀行2行が閉鎖された際にこのミスマッチが悪化したという。

しかしバイナンス、HTX、OKX、Bybit、Upbitなどのオフショア取引所では、週末取引がわずかに増加した。オフショア取引所の週末取引量は、コインベース、クラーケン、ビットスタンプなどの米国取引所の11%に対し、15%だった。

Bitcoin ETF transfers between ETF issuers and exchanges on the weekends. Dark blue are transfers into the ETFs while dark orange are outward transfers. Source: Kaiko

Kaikoによると、米国を拠点とするコインベースでは、バイナンスと比較して週末に「流動性が低い状況」が観測されたという。

Kaikoは、米国のビットコイン現物ETF承認後ビットコインの流動性は力強く回復していると指摘したが、週末にビットコイン現物ETF発行者と取引所の間でおこなわれた送金はほとんどなかった。