水曜日、Civic.comのVinny Lingham CEOがMediumに投稿した内容の中で、ビットコインにおける3つのフェーズについて語っている。

投資家であり、暗号通貨の専門家であるVinny氏によれば、最初の2フェーズが成功を収めることで、最後のフェーズにドライブがかかるという。彼の見通しからは、どこのどのようなテクノロジーであれ、ビットコイン以上に大きく成長するようなことはすぐには起こらないと考えていることがわかる。

今回、コインテレグラフがそういった見通しを抱いた理由について伺うと、メトカーフの法則によるものだとVinny氏は答えている。この仮説は、ネットワークの重要性が、ネットワーク上にアクセスしているユーザーの数と一致するということを肯定しているものだ。”Facebookと同じように、ビットコインには巨大なネットワーク効果が存在する。”と、彼は書いている。

 

誤解を招くサトシ氏の考え

 

同氏によれば、サトシ氏がホワイトペーパーに記したビットコインの定義である”ピア・ツー・ピア電子マネーシステム”を多くの人が誤解しているのだという。様々なフェーズを経て成長しなければならない大きな長期ビジョンであると同氏は語る。

2008年から2016年にかけて、ビットコイン信者たちは、仮想通貨闘争におけるボラティリティの問題、懐疑論、当局による規制から受け入れなど、様々な実験的段階を経験してきた。過去8年間、Vinny氏は常にビットコインは未だ通貨としては成熟していないと主張してきている―

 

「私は、ビットコインは商品やサービスと取引できる商品だと考えています。いつかは通貨として変貌を遂げるかもしれませんが、今はまだその時ではありません。ビットコインは希少な仮想商品です―

取引所で行われる取引には、実際には、この仮想商品の価値における市場の感情が反映されているのです」

 

Vinny氏はブログの投稿の中で、”商品は、A、B、C、など、異なるグレードで存在する可能性のある、本質的に均質で、簡単に取引可能な、経済における基本財である。金、銀や、他の希少金属がその良い例であるが、小麦、トウモロコシ、豚肉なども同様である”と、書いている。

 

 

Make Bitcoin boring again

 

エコシステムにおいて、安定性が不可欠なのは疑いようのない事実であり、価値の保存が可能な最初のデジタル・アセットとしての地位を確立するためには重要な鍵である。Vinny氏は、ビットコイン革命における現在の段階でのボラティリティの問題は、ビットコインが価値の保存可能なアセット足り得るためには有害なものとなっていることを認めている―

 

「はい。それが前回投稿した”Making Bitcoin Boring Again”における焦点です。熱意が冷めてしまいます。現在の価格水準は、しばらくの間地盤を固める必要がありますし、ゆっくりと確実にビットコイン価格が上がっていくのを待ちましょう。もしも、あまりにも急激に価格が上昇したのであれば、また急落する可能性があります」

 

ビットコインバブル

 

ビットコインの採用は推奨され続けているにもかかわらず、特に、ビットコインによって経済的な自由をもたらされる大きなポテンシャルがある発展途上の世界において、その成長スピードは未だ緩慢だ。Vinny氏は、ビットコインを保持することに抵抗のない人が増えれば増えるほど、より多くの販売店がビットコインを商品やサービスの決済方法として採用していくだろうと語る。

最近のビットコインの強気市場の影響により、バブルではないか、という話がすぐに巻き起こったが、また同じようにバブルへと向かうのか、という質問に対して、Vinny氏は次のように予測していた―

 

「もし、今年4,000ドルを超えるようなことがあれば、それはバブルだと思います。ゆっくりと着実に3,000ドルまで価格上昇していくべきです。ベストなのは、少なくともあと3ヶ月は2,000ドルを下回ったままでいてくれることです」

 

ゴールド VS ビットコイン

 

2日前、ビットコインがその値を大きく下げる前、1オンス辺りの価格をビットコインが超えるという仮想通貨における歴史的な出来事を迎えていた。Vinny氏は、金は高価すぎるため、恐れる必要はないと考えているようだ―

 

「ユーロが破たんすれば、イタリアやフランスのような国は財政赤字のために多くの金を売却せざるを得なくなるでしょう。”金の価格が下がり、ドルが上がり、ユーロは下がるのです”」