シンガポール本拠でブロックチェーン基盤のサプライチェーンプラットフォームを展開する「ヴィチェーン財団(VeChain Foundation)、米国のブロックチェーンスタートアップ「クリーム(CREAM)」、キプロスの国家投資パートナーである「インベスト・キプロス(Invest Cyprus)」は26日、ブロックチェーン技術と関連するユースケースに関し覚書(MOU)を交したと発表した。

覚書に従い、ブロックチェーンベースの企業や技術促進、特に金融分野において、国家レベルの投資戦略を共同で推進していく。この協定は、キプロスの経済発展を促進するだけでなく、ブロックチェーン産業における政府の政策立案にも情報を提供することを目指すという。

目的を達成するために、ヴィチェーンとクリームは、キプロスで合弁会社を設立済み。ブロックチェーンソリューションの開発と導入を支援していく。インベスト・キプロスのミハリス・P.マイケル会長は、インベスト・キプロスはブロックチェーンを「インフラ整備レベルで変革的かつ財政的に回復力がある」と見ていると述べ以下のように続けた。

「私たちは、フィンテック、ブロックチェーン部門の開発に投資しており、キプロスとその地域における投資と経済発展を促進するために、最前線に立つことを計画している」

昨年11月、キプロス証券取引委員会(CySEC)は、「アルゴリズムに則った規制とコンプライアンスのためのブロックチェーン技術協会 (BARAC)」と提携し、電子決済システムにブロックチェーンを統合する意向を発表した。

ブロックチェーンベースの電子決済システムを導入すれば、消費者は高速な取引、手数料の削減、支払いの透明性の向上といった複数の利点を得ることが期待できるという。

今年の夏、ヴィチェーンとグローバル物流プロバイダーのDBシェンカーは共同で、ブロックチェーンベースのサプライヤー評価システムを開発した。梱包、輸送、品質などのサービスの収集データに基づいて、DBシェンカーの中国における第三者物流パートナーを評価するためのシステムだ。