ナイジェリアの仮想通貨ウォレット「セイトウォレット(Satowallet)」をめぐり、ユーザーらが100万ドル(約1億8000万円)にアクセスできなくなった。投資家から資金を集めた上でサービスを閉鎖する出口詐欺ではないかとの声も出ている。

ファイナンス・マグネイトが9月25日に報じた。セイトウォレットは、OVH.comのデータサーバー側のせいだ主張している。

報道によれば、今年4月にユーザーらが引き出し関する問題を報告したが、同ウォレットはこれまでさまざまな異なる理由付けをしていた。

最初の報告があった際には、技術的な理由で一時的な問題だと説明。その後、新たな仮想通貨取引所「セイトウォレットEX」の公開を計画中で、ユーザーがメンテナンス期間でアクセス不可となった間に、テレグラムの詐欺グループが資金を盗んだと説明していた。

さらにその後、脆弱性を修正したと発表。引き出しに時間がかかるのは、6月に新たに導入した本人確認(KYC)対策のせいだと説明していた。そしてKYC検証の完了後、マニュアルでの引き出しを実施すると発表していた。

そして最終的に今年8月、プラットフォームは完全にオフラインになった。同社はサイトを普及させたが、CEOはユーザーの資金がなくなったことと主張している。

「(復旧後)バックアップとプライベートキーにコインはなかった。OVHデータは、いかなる詳細説明も提供できず、サーバーが悪用されたとしか言わず、その理由も説明できない」

報道によると、セイトウォレットはドバイ拠点で2017年に設立。親会社のブロックチェーン・テックハブがナイジェリアで運営している。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)など、60種以上のコイン向けホットストレージをサポートしていた

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版