昨日発表された11月韓国消費者物価指数は前年同月比で0.2%と市場予想を下回った。韓国銀行(中央銀行)が設定する2%の物価目標には遥かに届かず、韓国経済の厳しさを印象付けている。韓国銀行は2019年の予想を0.4%、2020年の予想インフレを1.0%と予想しているが、9月には-0.4%を記録するなど当面は低い上昇率が続くと思われる。先日発表された生産者物価指数も-0.6%と4か月連続でマイナス推移であり、韓国銀行は難しい舵取りを迫られている。

昨日の米国市場では、トランプ大統領がブラジルとアルゼンチンの鉄鋼とアルミニウムに関税を課すことを表明し、11月ISM製造業購買担当者景気指数が市場予想を下回る48.1と悪化したことも手伝ってリスクオフに傾いた。これにより米株式市場は大きく下落し、上昇していた米10年債利回りは1.822%まで押し戻されている。

午前11時26分時点で、韓国総合株価指数は0.67%安の2,077.96。上海総合指数や日経平均も下落しており、アジア株式市場は軟調に推移している。ドルウォンと相関性が高いドルオフショア人民元は0.06%安の7.0397だ。
ドルウォンは0.09%高の1185.80となっている。

ドルウォン予想
1180~1188

厳しい韓国経済を背景に、今後利下げ予想が強いウォンはドルに対し売られる展開が続いている。1188に位置する100日移動平均線が当面のターゲットになるだろうが、トランプ大統領の度重なるドル高批判もあって、昨日はドル安となっており、本日は上値が重いだろう。下値は11月8日を起点としたトレンドラインと4時間足の20本移動平均線が近くにある1180あたりだろう。