5時50分時点のドル円は108.67円と堅調な値動き。先週末に600ドル以上急落したNYダウが145ドル高と反発。中国人民銀行(中央銀行)が金融市場に資金を供給し、中国経済やマーケットを積極的に下支えしたことが好感された。

また、注目されていたISM製造業景気指数は50.9と予想の48.5を上回り、半年ぶりに好不況の分かれ目の50を上回った。前回は、2009年6月以来10年以上ぶりの低水準となる47.2だったが、今回は米製造業の業績に持ち直しへの兆しがでたと受け止められた。

しかし、中国の新型コロナウイルス感染の影響がどの程度指標に反映されているかは未知数。新型コロナウイルスによる肺炎の死者は3日に361人となり、2003年に流行したSARS(重症呼吸器症候群)による中国の死者349人を上回った。

原油先物価格は1バレル=50ドルを割り込み、1月8日の高値65.65から20%以上下落。弱気相場入りした。中国などで石油需要が後退するとの懸念が強まったためだ。新型コロナウイルスによる肺炎拡大は続いており、今後も警戒が必要だ。

ドル円のテクニカル分析と相場見通し

今日のドル円予想レンジ 

108.30~109円

昨日のドル円は反発したが、買い戻しの域をでない。100日移動平均線と一目均衡表の雲に上値を抑えられており、109円台回復は難しいだろう。本日は200日移動平均線(108.40円)が下値、100日移動平均線(108.76円)が上値のメドになりそうだ。