中国で発生した新型肺炎による死者は26日までに56人となり、患者数は2000人を超えた。感染者は世界中に拡大しており、今週は世界経済に与える影響を注視する展開になるだろう。

SARS(サーズ)が流行した2003年と比べ中国の存在感は高まっている。SARSは、2002年11月の広東省の症例に始まり、2003年7月5日にWHO(世界保健機関)によって終息宣言がだされるまで、32の国と地域にわたり8098人の症例が報告された。

アジア開発銀行の推計によると、東アジアや東南アジアの2003年の成長率はSARSの影響で0.6ポイント低下し、被害額は180億ドルに上った。

新型肺炎の拡大を嫌気し、6時時点のドル円は108.87円と109円を割り込んでいる。28-29日にはFOMC(米連邦準備制度理事会)も控え、買い手控えムードが強まるだろう。

ドル円のテクニカル分析と相場見通し

今日のドル円予想レンジ
108.50~109.30円

本日はギャップダウンでのスタート。新型肺炎への警戒感から上値は重い。下値のメドとして100日移動平均線(108.71円)、200日移動平均線(108.49円)が意識される展開になるだろう。