14時4分時点のドル円は108.64円。本日の値幅はわずか16銭と小動きが続いている。ただNYダウ先物が38ドル上昇しているので、日経平均株価は92円の上昇としっかり。
米ウォール・ストリート・ジャーナルが、「中国の劉鶴(リュウ・ハァ)副首相が協議を進めるため、前週後半、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表とムニューシン米財務長官を北京に招待していた」と報じ、米中貿易協議の第一段階の合意が来年にずれ込むのではないかという懸念が後退したからだ。中国は28日の米国の感謝祭前の協議を望んでいるという。
ただ、米中貿易協議に関するヘッドラインニュースに一喜一憂する展開が続き、ドル円相場は次の材料待ちの状態だ。AIなどを利用した自動売買システムが素早い流れを主導しており、人がついていくのは難しい。大きくポジションを傾けづらいことから、本日はもみあいとなりそうだ。
また、8時半に発表になった全国コア消費者物価指数CPIは+0.4%と予想通りの低水準だった。この指数は、全国消費者物価指数から生鮮食品を除いた指標で、日本における購買動向およびインフレの動向を測定する重要な指標。ただ、消費増税後も伸びは鈍いものの、日銀の金融緩和期待は膨らんでいない。
本日の米経済指標では24時のミシガン大学消費者信頼感指数(予想95.7)に注目。この指数は、ミシガン大学が毎月発表する消費者信頼感指数で、米国GDPの70%を占める個人消費の動向を確認できる。予想より高い数値は米ドルの買い材料になる。
テクニカル分析
ドル円予想レンジ 107.80~108.80円
上値は20日移動平均線108.76円が抵抗ラインになっている。下値は14日の安値108.25円が意識されるだろう。
本日は狭いレンジでのもみあいを想定しているが、108.25円を割り込むと108円割れも視野に入るので注意したい。