米国土安全保障省 偽造対策にブロックチェーン、スタートアップに解決案を募る

米国土安全保障省(DHS)は4日のプレスリリースにて、電子文書の偽造および模造を防止すべく、ブロックチェーン技術を用いた解決策をスタートアップ企業を対象に募集を開始。DHSは、出入国管理や税関業務、サイバーセキュリティや災害対策など米国の安全保障を担う行政機関であり、本人確認や検閲などにかかる証明書の偽造対策としてブロックチェーン技術を用いた解決策に関心を寄せている。

DHSは、傘下の米税関・国境警備局(CBP)、米市民権・移民局(USCIS)、米運輸保安局(TSA)の3部門と共同で今回の募集を開始。DHSの科学技術局(S&T)のSVIP(シリコンバレー・イノベーション・プログラム) テクニカルディレクターのアニル・ジョン氏は、プレスリリースで公式声明を発表した。

「DHSは幅広い業務を担っており、旅行を始め、市民権や従業員就労資格、在留資格、サプライチェーンセキュリティーなど多様な用途に向けて、資格やライセンス、証明書の発行を行う必要がある。現在紙ベースで発行している証明書をデジタルで発行する際に用いるブロックチェーン技術や[DLT]の実現可能性と有用性を理解することは、電子書類の損失や破壊、偽造、模造を防止する上で重要な意味を持つ」

今回の募集は、DHS S&Tが担うSVIPの追加要綱として新たに募集がかけられた形だ。募集対象は、過去12ヶ月以内に政府から総額100万ドル以上の受注がなく、従業員200人未満のスタートアップ企業や中小企業となる。DHSは、使用事例を、旅行時の身分証明書、組織および組織代表者の身分証明書、旅行時の民族証明書、市民権・移民および就労許可証、国境を越える石油輸入の追跡、 原材料輸入の起点の6つに分類、参加を希望する企業には、提示する解決策が必ずそのうちの1つに関連したものであることを条件にしている。

SVIPへの参加が決まった企業は、4つのフェーズに渡り、最高80万ドルの資金を受け取ることになる。ただし、プレスリリースでは、SVIPへの参加が決まった場合でも「DHSまたはDHS傘下の部門との調達契約を保証するわけではない」と言及している。