米商品先物取引委員会(CFTC)のクリストファー・ジャンカルロ委員長は、ブロックチェーン技術や仮想通貨は今日の市場を形成する2つの重要現象とし、急激な技術変化や市場進化には、「LabCFTC(CFTCラボ)」が問題解決の基軸になるとの見解を示した。

ジャンカルロ氏は3月14日、第44回国際先物産業会議に合わせ、デジタル市場の過去、現在、未来のテーマで述べた。ジャンカルロ氏は4月に任期満了で、CFTC委員長としての最後のスピーチとなる。後任にはヒース・ターバート氏が指名されている。

スピーチの中でジャンカルロ氏は、ビジネスモデルなどの仲介機能の排除は、現存の規制モデルの課題における重要要素である一方、ブロックチェーン技術や仮想通貨は今日の市場を形成する2つの重要現象だとした。

ジャンカルロ氏はまた、規制機関が直面するこの急激な技術変化がもたらす課題について、そのアプローチとして基軸となる「LabCFTC」を2年前に立ち上げたと述べた。これまで様々な規模の技術革新企業と交流し、国内外で活動しているとし、その中で、ロンドン、シンガポール、オーストラリアとのグローバル規模でのフィンテックに関する協定などを例にあげた。

ジャンカルロ氏はまた、ビットコイン(BTC)先物の承認についても、CFTCは市場ベースでの解決策を受け入れるとし、「分散型ブロックチェーン技術やネットワークを含め、異なるデータ間でも独立した市場データ分析を実施できるような定量的規制機関」になるよう努めているとした。

先日の報道にもあったように、LabCFTCは2017年10月に仮想通貨に関する入門書を、2018年11月にはスマートコントラクト入門書を公開している。

ジャンカルロ氏は、仮想通貨擁護派の規制担当者として知られており、SECのへスター・ピアース委員が「クリプトパパ」と呼ばれているのに対して、一部では「クリプトパパ」と呼ばれている。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 US CFTC Chair: Blockchain and Crypto Are Two Key Phenomena Transforming Today’s Markets