米国財務省は、金融包摂に関する国家戦略を発表し、仮想通貨を消費者にとっての潜在的なリスクとして言及した。

米国財務省は10月29日の通達で、米国における金融包摂のための国家戦略報告書は議会からの要請から生まれたものであり、「安全な金融商品・サービスへの消費者のアクセスを促進し、金融セキュリティを強化する 」ための提言だとした。

財務省によると、金融包摂の手法の一つとして、デジタル資産に関連する消費者の活動とリスクに関する「一連の出版物」に基づく調査が行われ、2022年9月の報告書が引用されている

米国財務省によると、この国家戦略は「安全で手頃な信用へのアクセスの向上」、政府からの金融サービスと商品の包摂性の改善、そして「消費者を違法で略奪的な慣行から保護する」ことを推奨した。国家経済顧問のレール・ブレイナード氏は、カマラ・ハリス副大統領が「資本、信用、経済機会へのアクセス拡大」に貢献したと評価した。

政府の戦略は、ビットコイン（BTC）などの仮想通貨を米国における金融包摂の手段として取り扱わないことを示している。多くのデジタル資産の支持者は仮想通貨投資の潜在的なリスクを認識しているが、この技術は従来の銀行サービスにアクセスできない個人にとって公平な機会を提供する手段としてしばしば宣伝している。

米選挙は2025年の仮想通貨政策に影響を与える可能性

ハリス副大統領が11月の米国選挙で共和党のドナルド・トランプ氏に勝利した場合、この戦略を考慮するかどうかは不明だ。民主党の候補者は、当選すれば業界を支持する意向を示唆しているが、消費者保護に対する懸念も表明している。

バイデン米大統領は、デジタル資産の枠組みを確立し、政府機関に消費者と投資家の保護、金融の安定性、金融包摂、責任あるイノベーション、米国の金融リーダーシップ、違法な金融活動との闘いに対するエコシステムの潜在的な影響を研究するよう指示する大統領令を発行した。財務省はこの命令に従い、仮想通貨に関する政策提言の策定に関与している。

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