米上院議員は7月からデジタル資産市場構造法案の成立に向けて取り組んできたが、ワシントンの業界オブザーバーの中には、政府の行き詰まりにより進展が「停滞」する可能性があると指摘する声もある。
下院が昨夏にCLARITY法を通過させ、同法案を上院に送って以来、議員たちは歴史的に長い政府機関の閉鎖、倫理をめぐる党派間の分裂、そしてステーブルコインの利回りをめぐる議論に直面しており、これらがおそらく法案の進展を遅らせている。さらに、11月の米中間選挙が法案の障害となる可能性もある。
中間選挙の8カ月前、商品規制に焦点を当てた市場構造法案のバージョンは上院農業委員会を通過したが、上院銀行委員会のメンバーは1月にマークアップ(修正案作成)をキャンセルした後、証券法および規制に関する法案にはまだ着手していない。
Web3およびAIプロトコル「Saga」の共同創設者兼CEOであり、2020年の選挙キャンペーン当時にジョー・バイデン米大統領の顧問を務めていたレベッカ・リャオ氏は先週、コインテレグラフに対し、法案は実質的に「停滞」していると語った。また、同氏は、2月に「4月までには市場構造法案を通過させたい」と述べたオハイオ州のバーニー・モレノ上院議員のコメントに対し、法案を進めるための推進力が不足しているとして反論した。
「以前、仮想通貨市場が非常に好調で、すべての伝統的金融(TradFi)機関が仮想通貨戦略を打ち出し、主要資産を買い込もうとしているように見えた頃は、SECやCFTCなどから新しい法案や行政政策が出ることに大きな緊急性があった」とリャオ氏は述べた。
「しかし今、市場は大幅に冷え込んでおり、仮想通貨業界の人々ですら『正直なところ、トランプ家が仮想通貨にとって良かったのかどうか分からない』とさえ言っている状況では、勢いの多くが削がれている」
同氏はさらに付け加えた。
「今の議会でどんな法案でも通過させるのは容易ではない。そして、ほとんどのアメリカ人が正直まだかなり難解だと感じているテーマであれば、なおさら難しい。それに、今年は選挙の年だ」
ステーブルコインの議論が白熱、トランプ政権が中心に
上院で事態をさらに複雑にしているのが、ステーブルコインの報酬をめぐる議論だ。この問題に関して、トランプ政権高官と仮想通貨・銀行業界の代表者との間で、ホワイトハウスで3回の会議が開催されたと報じられている。銀行業界の一部は、サードパーティ・プラットフォームでのステーブルコイン保有者への利回り支払いを許可する規定を市場構造法案に含めることは、銀行業界を損なう可能性があると主張している。
仮想通貨擁護団体「デジタル・チェンバー」のコーディー・カーボンCEOは、モレノ議員が法案のタイムラインを提示したワールド・リバティ・フィナンシャル・フォーラムに参加した後、コインテレグラフの取材に応じた。同団体リーダーは、コインベースのブライアン・アームストロングCEOなど、イベント参加者の一部は法案を進めるための解決策を見つけることについて「非常に楽観的」だったが、モレノ議員の4月の目標以外には「多くの具体的な内容はなかった」と語った。
2026年の選挙シーズンは一部の州ですでに始まっており、11月の本選挙に向けて、火曜日にはアーカンソー、ノースカロライナ、テキサスの各州で予備選挙が予定されている。上院も8月に約1ヶ月間の州活動期間(休会)を挟む可能性が高く、選挙の2ヶ月前に戻ってくることになる。

