金融モデリングプラットフォームのガントレット(Gauntlet)は、ユニスワップ財団から助成金(グラント)を受け取り分散型自律組織(DAO)のインセンティブメカニズムの改善に取り組むと発表した。

ガントレットは分散型金融(DeFi)プロトコルの手数料や報酬を最適化する経済モデルを開発している。

同社は発表の中で、ユニスワップDAOに対して3つの研究成果を提供するとしている。

まず、DAOがユニスワッププロトコルの成敗を評価するために使用できる定量的なフレームワークだ。次に、トレーダーや流動性提供者の行動に関する分析であり、最後にDAOが目標を達成するためのインセンティブメカニズムを提案するものだ。

ガントレットはこれら3つの成果物がすべて6月までに完成するとしている。

ユニスワップ財団のエグゼクティブ・ディレクターであるデビン・ウォルシュ氏は、ガントレットの研究がユニスワッププロトコルだけでなく暗号資産エコシステム全体の改善につながることを期待しているという。

近年、DAOは暗号資産経済の基本的な機能となっており、DAO分析プロバイダーのDeepDAOによれば現在2300を超えるDAOが存在している。ほとんどのDAOはトークン保有者によって運営されており、プロトコルの変更案を支持または拒否するために、直接ブロックチェーンで投票することができる。

ただしトークンベースのDAOガバナンスはイーサリアム創設者のヴィタリック・ブテリン氏を含む業界の専門家からも批判されており、この制度は「投票の買収」や「公然とした攻撃」につながる可能性があると指摘されている。

過去数か月間、いくつかのDAOは投票買収攻撃を防ぐことを期待して、より良いインセンティブメカニズムを提供しようと試みている。例えば、メーカーDAOは3月27日に新たなルールを採択し、ガバナンスプロセスを規範化し権力集中を防ぐためのチェック&バランスを提供することになった。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン