英国の国家安全保障戦略合同委員会のマット・ウェスタン委員長は、外国勢力による干渉への懸念を理由に、政党への仮想通貨寄付を一時的に停止するよう政府に求めた。
ウェスタン氏は月曜日、スティーブ・リード住宅・コミュニティ・地方自治担当相に宛てた書簡の中で、今後提出予定の「国民代表法案」に仮想通貨寄付に対する「一時的モラトリアム」を盛り込むよう提案した。このモラトリアムは、選挙管理委員会が法的拘束力のある指針を発行した時点で解除される想定だ。
「英国の政治資金に干渉しようとする外国政府の意図は、次回総選挙に向けて拡大する可能性があると懸念している」とウェスタン氏は述べた。
さらに同氏は「安全保障環境が悪化し、欧州における英国の軍事的役割が拡大する中、例えばウクライナ問題や米国・EU関係に関する英国の政治的立場に影響を与える価値は高まる可能性が高い」と指摘した。
1月には、ウェスタン氏を含む複数の委員長経験を持つ議員らが、外国政府が仮想通貨寄付を通じて英国政治に影響を及ぼす可能性があるとして、同法案に仮想通貨寄付の全面禁止を盛り込むよう求めていた。しかし、2月12日に下院へ提出された法案には全面禁止は含まれていなかった。
ミキサー経由や匿名資金の禁止を提案
ウェスタン氏は、選挙管理委員会の指針において、政党は英国の金融規制当局である金融行動監視機構(FCA)に登録された仮想通貨サービスのみを利用すべきだと主張した。
また、ミキサーの利用を伴う寄付や出所不明の寄付は禁止すべきだとし、政党が仮想通貨を受け取った場合は受領から48時間以内に法定通貨へ換金することを義務付けるべきだと提案した。
英国の次回総選挙は2029年8月15日までに実施される。一方、国民代表法案は3月2日に下院で第2読会が予定されている。
外国政府による干渉問題
ウェスタン氏の書簡では、長期的な対策として、政治資金を監督し、外国政府の干渉に対処する専任の政府組織の創設も提案されている。
「我々の証拠は、政治資金および外国干渉リスクに関して明確な国家レベルの執行責任主体が存在しないことを示している。責任は選挙管理委員会、ロンドン警視庁、対テロ警察活動、国家犯罪対策庁、MI5、そして地方警察に分散している」と同氏は述べた。
さらに、寄付者に対する資産源泉の確認、選挙資金関連犯罪に対する量刑の見直し、違反に対する罰則強化、寄付資金の出所開示を機関に強制できる選挙管理委員会の権限拡大も提案した。
リフォームUKは昨年5月、政党として初めて仮想通貨寄付を受け入れた。党首のナイジェル・ファラージ氏はラスベガスで開催されたビットコイン2025カンファレンスで、ビットコイン(BTC)やその他の仮想通貨による寄付を適格な寄付者から受け付けていると発表している。

