大量のデータを集積するGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)に対して、データを競争相手の企業に開放させる権限を規制機関に持たせることをイギリス政府が委託した研究チームが提案した。フィナンシャル・タイムズが報じた

このリポートは、米IT大手の巨大化により公正な競争力が保たれなくなっていることを懸念し、消費者データの開放を要求。もし利用者がGAFAから他者にサービスの変更をする際、新たなソーシャルネットワークで再び個人情報を登録する必要性をなくすことの重要性を訴えた。

この研究チームは、米国のオバマ政権チーフ・エコノミック・アドバイザーを務めたジェイソン・ファンマン氏がをリードした。

8日には仮想通貨懐疑論者として知られる米国のエリザベス・ウォーレン上院議員が、米国のIT大手であるフェイスブックやアマゾン、グーグルの解体を呼びかけた。GAFAの巨大化による競争の欠如やプライバシー問題などに対する問題意識は欧米で高まっている。

今回ファンマン氏は、「解体」とまではいかないまでも、これまで以上にGAFAに対する規制を強化したほうが良いというスタンスを示した。

「どのようにして競争を促すかが焦点だ。既存の勢力を罰するのではなく、新たな企業が参入しやすくすることが大切だ」

また、どう研究チームは、GAFAが合併により独占的な競争力を持つことも問題視。例えば、2012年のフェイスブックによるインスタグラム買収は、当時の規制当局によって厳しく審査されなかったと指摘した。