トランプ政権の元仮想通貨アドバイザーであるデビッド・ベイリー氏は、米国政府はビットコイン採用をさらに後押しできるはずだと主張した。
ベイリー氏はニューヨークで開催されたビットコイン・インベスター・ウィーク・カンファレンスで、「結局のところ、ビットコインを好きになるだけでは十分ではない」と述べた。
「トランプ政権は非常に重要な第一歩だった。しかし、まだ進むべき道は非常に長い。言葉だけでなく、実際の行動が必要だ」と語った。
ベイリー氏は現在、ビットコイン財務戦略を掲げる企業カインドリーMDのCEO兼会長を務めている。
停滞する戦略的ビットコイン準備金計画
トランプ氏は大統領選挙期間中、ビットコイン(BTC)や仮想通貨業界への支持を繰り返し表明していた。
2025年3月には戦略的ビットコイン準備金に関する大統領令に署名したものの、米国政府が押収資産以外の資金でビットコインを新たに購入したという報告はまだない。
「戦略的ビットコイン準備金は大統領令として署名されたが、すでにそこから1年が経過している」とベイリー氏は述べた。

「最後に確認した時点でも、政府が正確にどれだけビットコインを保有しているのかすら分かっていない」と付け加えた。
アーカムリサーチのデータによると、米国政府は現在37万8372BTC保有しており、記事執筆時点での価値は約224.8億ドルとなっている。
トランプ氏が大統領令に署名してからわずか2カ月後、ホワイトハウスのAIおよび仮想通貨担当責任者デビッド・サックス氏は、ビットコインの追加取得は簡単ではないとの見解を示した。
同氏は、税金を引き上げたり政府債務を増やしたりせず、予算中立的な形で資金を確保できる場合に限り、米国政府はビットコインを購入できる可能性があると説明した。
その後、時間の経過とともに業界内でも見方は分かれていった。楽観的な見方を維持する関係者もいる。ギャラクシーデジタルの調査責任者アレックス・ソーン氏は2025年9月、「2025年末までに実現する可能性は高い」と述べていた。
ベイリー氏は、トランプ氏が「我々の世界観」を支持した初めての政治家だと評価しつつも、単なる支持表明だけではビットコイン価格を100万ドルに押し上げることはできないと指摘した。
「ビットコインが好きだというだけでは、物事を動かすために必要な政治資本を投じたことにはならない」とベイリー氏は述べた。
「必要な政治資本を負担し、政策を前に進めるための歯車を動かす覚悟がないなら、ビットコインを好もうが好むまいが、結果は同じになる」
「政府がなくてもビットコインは成功する」
ただし、米国政府が行動を起こさなくても、ビットコインは最終的に成功するとベイリー氏は語る。
「ビットコインが成功するために政府の支援が必要というわけではない」と同氏は述べた。
「4年後でも10年後でも20年後でも、最終的にはビットコインが成功するために必要なルールを整える政府が現れる」と語った。
また、トランプ政権の下での進展にも期待を示した。
「この政権で達成できることには強気だ。進展を続けたいなら、毎年ビットコインを保有する人を増やす必要がある」
CoinMarketCapによると、ビットコインは現在6万8220ドルで取引されており、2025年10月に記録した過去最高値12万6000ドルから約45%低い水準にある。
戦略的ビットコイン準備金の議論とは別に、ビットコイン支持者の間では、仮想通貨業界により明確な規制枠組みを提供することを目的とした米国のCLARITY法案の成立にも注目が集まっている。
トランプ氏は火曜日、SNSへの投稿で「米国はCLARITY法案をできるだけ早く成立させる必要がある」と語った。

