3日の仮想通貨相場は全面高の展開となっている。ビットコインは一時9000ドル台を回復する勢いだったが、レジスタンスにぶち当たり反落。足元では8800ドル台を推移している。

アルトコインもイーサ(ETH)が5%近く上昇、XRPも3%回復している。

Coin360 仮想通貨チャート

(出典:Coin360 3月3日12時5分)

10600ドルまで上昇するか

先週は1週間で10%以上下落するなど、これまでの強気相場から一転し、急降下した1週間だった。現在の反発によって1万ドルの回復はあるのだろうか。

ブルームバーグは2日、現在のビットコイン価格が昨年12月中旬ごろの動きと類似していると指摘。現在はバンド幅の下限に当たっており、今後は上限をテストする可能性から10600ドル付近まで上昇する可能性を指摘した。

昨年12月は反発によって10%以上の回復を見せたという。

さらに先週は株式市場が急落する中でデジタルゴールドであるはずのビットコインも下落したが、それでもまだビットコインは経済の減速がビットコインに好影響をもたらすという投資家の声を掲載。

ブロクタゴン・フィンテックCEOのドン・グオ氏は「仮想通貨は国境や貿易関係に関係ない。現在の状況が続けば、ビットコイン価格は急騰するだろう」と話した。

トランプ大統領の利下げ要求

今回の回復は米株式の回復の影響も考えられる。

トランプ氏は3日、ツイッターを通じて、米連邦準備制度理事会(FRB)に対して、金利を引き下げるよう要請した。新型肺炎コロナウィルスの影響から経済が減速を危惧した発言とみられるが、これと同時に米国株式とともにビットコインは上昇した。

ツイッターで、トランプ大統領はパウエル議長などの動きが遅いと非難。ドイツなどの他国の中央銀行が資金を投入している国を模範とすべきと指摘した。

「我々は後に続くのではなく、リードしなければならない!」

FRBは今月17日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、金融政策を話し合う予定だ。

こうした政策について、トレードブロックのリサーチディレクターであるジョン・トダーロ氏はコインデスクに対し、「中央銀行全体の金融緩和政策は、特に株式市場のようなリスクオン分野で、市場全体をサポートし、ビットコインを含むデジタル通貨のような資産クラスに流入するはずだ」と話した。

一方で今回の反発についてはまだ下落局面にあると指摘する声もある。

仮想通貨トレーダーのMayne氏は「8000ドルをテストするだろう」と予想。現在6時間足では9500ドルがターゲットとなるが、そこまで到達する可能性は低いとみている。

mayne 仮想通貨チャート

(出典:Mayne)