トランプ大統領がウィキリークス創設者のジュリアン・アサンジ氏に対し、恩赦を提案したことがわかった。2016年の民主党の電子メール漏洩で、ロシア関与を否定する代わりにの見返りとして求めたという。アサンジ氏の弁護士が明らかにした。
CNNなど複数のメディアが報じた。ウィキリークスは、仮想通貨コミュニティーとも近い関係があるサイトで、アサンジ氏はビットコインのファンとしても知られている。ロンドンでは19日、アサンジ氏の米国への身柄引き渡しをめぐる審理を前に、手続きが行われた。その際のやりとりについて、法廷弁護人であるフィッツジェラルド氏が公表したことで明らかになった。
アサンジ氏の弁護士を務めるエドワード・フィッツジェラルド氏によると、当時カリフォルニア州の下院議員だったダナ・ローラバッカー氏が、大統領の指示でロンドンのエクアドル大使館にいたアサンジ氏に証言を要請。ロシアがリークとは関係がなかったことを証明すれば恩赦を与えると伝えたという。
民主党の電子メール流出は2016年当時、民主党から出馬していたヒラリー・クリントン氏に大きなダメージを与えた。米連邦捜査局(FBI)はトランプ陣営がロシアと共謀していたかを捜査したが、共謀は確認されなかった。
CNNなどの報道によると、ホワイトハウスとローラバッカー氏はこの問題へのトランプ大統領の関与を強く否定しているという。
ウィキリークスは、2016年の米大統領選で民主党とクリントン陣営から盗んだ1万9000通以上のEメールなど、これまで数々の機密情報を公開。一部から批判を受けていた。
アサンジ氏への仮想通貨業界からの支持
アサンジ氏にはビットコインやデジタル主権を推進する人々からの支持が厚い。
昨年10月にはデジタル主権の推進者であるキム・ドットコム氏が直接サポートしていることを明かした。ドットコム氏はP2Pのデジタルコンテンツ取引プラットフォームを手がけており、この手数料をアサンジ氏の法廷闘争のために寄付している。
ドットコム氏は「彼を守るために十分なビットコインを提供できるかもしれない。そして、ウィキリークスは真実を伝える能力を高めるだろう」と話した。
ウィキリークスは、ビットコインでの寄付も受け入れている。
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