トランプ米大統領の公式ミームコインを手掛けるスタートアップが、暴落したトークンの買い戻しに向け、少なくとも2億ドルの資金調達を目指している。コインの価格はピーク時から約90%下落している。

ブルームバーグの報道によると、この資金調達を主導しているのはトランプ氏の長年の支援者であるビル・ザンカー氏が率いるファイト・ファイト・ファイトLLCだ。目標額は最大10億ドルに達する可能性があるが、まだ初期段階にあり、実現するかは不透明とされる。

この動きは、価格急落後のトークン価値を再び押し上げようとする最新の試みとなる。コインマーケットキャップによると、トランプ大統領の公式ミームコイン「オフィシャル・トランプ(TRUMP)」は1月の史上最高値75ドルから現在は約8ドルまで下落しており、過去1カ月でも10%以上値を下げている。

ブロックチェーン分析企業メサーリのデータによれば、現在TRUMPトークンの供給量のうち約35%がアンロック済で取引可能な状態にあり、流通時価総額は約15億ドルとされる。残る65%(約8億枚)はトランプ関連の組織が保有しており、権利確定スケジュールに基づいてロックされている。

TRUMPトークンは過去1ヶ月で10%下落 Source: CoinMarketCap

「ミームコイン・ディナー」で抗議殺到

5月、トランプ氏は自身のミームコインの大口保有者らとの非公開ディナーに出席した。会場にはトロン創設者のジャスティン・サン氏を含む約220名が参加した。

一方、会場の外では100人を超える抗議者が政治的な利益相反と非難し、「クリプト汚職をやめろ」と書かれたプラカードを掲げて抗議活動を行った

このディナーを受けて、米下院の議員35名が、公職倫理局のエドワード・サリバン局長代理に対し、このイベントが連邦収賄法または合衆国憲法の「外国からの報酬条項」に違反していないか調査を求めた

トランプ氏は同イベントで、公式の大統領印章が入った演壇の前で演説したことでも批判を受けており、この行為自体が連邦法に抵触する可能性があると指摘されている

ALT5シグマがWLFI準備金を構築へ

ファイト・ファイト・ファイトによるトークン準備金構想はまだ概念段階にあるが、トランプ関連の他プロジェクトではすでに類似の取り組みが進行している。

8月には、ALT5シグマ・コーポレーションが1株7.50ドルで2億株を売却し、最大15億ドルの資金を調達する計画を発表した。調達資金はワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI)準備金構築に充てられる。

さらに先月、WLFIの保有者の99%がトークンバーン戦略を承認した。この計画では、WLFIが管理する流動性プールから得られる手数料をトークンの買い戻しに充て、その後バーン(焼却)して永久に流通量を減らす方針とされている。

bitbankで新規口座開設後、1万円の入金でもれなく現金1,000円プレゼント!【PR】

仮想通貨, Donald Trump, trumpcoin, Cryptocurrency Investment, Memecoin