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Sam BourgiSam Bourgi

アメリカン・ビットコイン、企業のビットコイン保有競争でプロキャップ社を抜く

アメリカン・ビットコイン、企業のビットコイン保有競争でプロキャップ社を抜く
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数カ月にわたるビットコイン価格の下落にもかかわらず、企業の財務戦略としてのビットコイン積み増しは続いている。エリック・トランプ氏が支援するアメリカン・ビットコインは、起業家アンソニー・ポンプリアーノ氏が設立したプロキャップ・ファイナンシャルを上回り、保有ビットコイン総量で逆転した。

業界データサイトのビットコイン・トレジャリーズ・ドット・ネットによると、アメリカン・ビットコインは12月初旬以降、1,000BTC超を準備資産に追加し、保有量は合計5,044BTCに達した。評価額は約4億4,300万ドルとされる。

ビットコインに特化した金融プラットフォームおよび投資ビークルの構築を目的に設立されたプロキャップ・ファイナンシャルは、保有量約5,000BTCで企業保有者ランキング22位に後退した。同社も直近数週間でビットコイン残高を増やしている。

Source: BitcoinTreasuries.NET

アメリカン・ビットコインは、上場ビットコインマイニング企業であるグリフォン・デジタル・マイニングとのリバース・マージャー(逆さ合併)を経て、今年上場した。3月には「アメリカン・データ・センター」から名称変更し、ドナルド・トランプ大統領の息子であるドナルド・トランプ・ジュニア氏とエリック・トランプ氏によって紹介された。

一方、ポンプリアーノ氏のプロキャップは、特別買収目的会社(SPAC)を通じて7億5,000万ドルの資金調達を完了した後、上場した。投資家に対し、ビットコインおよび仮想通貨経済全体へのエクスポージャーを提供することを目的としている。

ビットコイン関連株に圧力

2025年は、ビットワイズの最高投資責任者マット・ホーガン氏が「ビットコインのIPOの瞬間」と表現した年とされている。ETFや企業による購入を通じて新たな資金が市場に流入する中、初期投資家が大きな利益を実現しつつあるとの見方は、ウォール街の関係者の間でも広がっている。

22Vリサーチのジョルディ・ヴィッサー氏は、アンソニー・ポンプリアーノ氏とのポッドキャストで、「伝統的な金融の世界では、この瞬間をIPOと呼ぶ。初期の信奉者が利益を確定し、創業者が富を得て、ベンチャーキャピタルが出資者に資金を返す局面だ」と述べた。

企業によるビットコイン財務戦略の競争は急速に加速しており、上場企業の上位100社は合計で108万BTC超を保有している。一方、財務保有や中核事業を通じてビットコインへの直接的なエクスポージャーを持つ株式は、市場全体のリスク再評価を背景に再び変動性が高まっている。

アメリカン・ビットコインは、その影響を最も強く受けた銘柄の一つで、今月初めには1日で株価が50%超下落した。マイケル・セイラー氏が率いるストラテジーの株価も、過去最高値から60%超下落しており、ビットコイン特化型の財務戦略を取る企業が直面する厳しさを示している。

Source: Strategy

こうした変動にもかかわらず、企業の購入は続いている。ストラテジーは月曜日、先週だけで1万BTC超を取得したと発表し、直近2週間の取得量は2万BTCを上回った。

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