ブロックチェーンプラットフォームのトロン(TRX)と、米ドルとペッグしたステーブルコイン「USDT」を発行するテザーは4日、2019年第2四半期までにトロンのネットワークでUSDTを発行するために提携したと発表したコインテレグラフはこのニュースについてEメールで確認した。

トロンのネットワーク上で発行するTRC-20ベースのUSDTは、すべてのトロンベースのプロトコルや分散型アプリ(Dapps)と相互運用可能であり、トロンのブロックチェーン上でステーブルコインでの取引や交換を可能にする。TRC-20は、トロンでトークンを実装するための技術標準だ。

2014年にローンチしたUSDTは、米ドルにペッグしたステーブルコインの先駆けだ。テザーは既にビットコインとイーサリアムのブロックチェーン上で発行されている。

トロンはイーサリアムをライバル視しており、トロンの分散型エコシステムを発展させようとしている。今回、トロンのネットワークにUSDTを追加することで「既存の分散型アプリケーションのエコシステムを高め、全体的な価値の保存を改善し、分散型取引所(DEX)の流動性を高める」と主張している。

今回の発表によれば、トロンのUSDTは、企業レベルのパートナーや機関投資家にとっても、ブロックチェーンをより使いやすいものにするとしている。

またトロンは2月28日にアップグレードを実施。マルチシグネチャ機能やアカウント管理オプションなどの機能を実装した。こういった機能は、機関投資家や金融機関から多くの要望があった部分だったという。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 Tron and Tether Partner to Issue USDT on the Tron Network by Q2 2019