仮想通貨のハードウェアウォレットメーカーであるトレザーは19日、トレザーの偽デバイスが製造・販売されているという「衝撃の」事態が判明したとし、ユーザーに注意喚起を行った

トレザーはレジャーやキープキーと並び、最も有名な最古参メーカーのひとつ。トレザーによると、「得体の知れない」第三者が、旗艦商品であるTrezor Oneの偽物を販売しているという。

トレザーは「トレザーのクローン商品は、当社の活動期間中、長年に渡って販売されてきた」とした上で、以下のように述べている。

「しかしながらここ数週間、さらに驚くべき事態が判明した。Trezor Oneの1対1のコピー品だ。つまり、当社とは異なる身元不明のベンダーが製造した偽のトレザーデバイスだ」

仮想通貨業界の中ではコピーや成り済ましといったことが横行している。最近では、不正トークンを無料で配ったり、業界の著名人の名をたかって無料で仮想通貨を配布すると騙すようなソーシャルメディア上での事案も発生している。イニシャル・コイン・オファリング(ICO)までもが標的となり、偽のバージョンを作成して、出資希望者から資金を奪っているケースもあった。

Trezor Oneの事案ではパッケージがわずかに異なっているが、ホログラムやバーコードステッカーといった部分に限られている、とトレザーは述べている。

コピー商品の出元は中国と見られているが、インターネットで第三者からデバイスを購入する際は疑ってかかるように同社は促している。

「イーベイやタオバオ、アリエクスプレス、よく実態のわからないアマゾンの再販業者など、他のマーケットプレースから購入する際は最新の注意を払うこと」と述べ、こう続けている。

「販売者や販売チャンネルの信頼性について確信がない場合は、常に公式ルートを使うように」