仮想通貨の利用が可能な旅行予約サイト、トラヴァラ・ドットコム(Travala.com)は分散型不動産賃貸サービスをリリースした

同社は16日、エアビーアンドビーやエクスペディアなどの元幹部と提携し、AirbnbやVrboなどのサイトの競合となりうる分散型バケーションレンタルプラットフォーム「Dtravel」を立ち上げたと述べた。プラットフォームは自律分散型組織(DAO)によって管理され、ホストとゲストの契約にスマートコントラクトを実装しているという。

Dtravelは、「既存の中央集権的なホームシェアリング・プラットフォームが生み出した、ホストとゲストの壊れた関係」を修復すると主張。ホームシェアリング・プラットフォームの中央管理に起因する問題は、高額な料金やホストとゲストの間の直接的なコミュニケーションの欠如に加えて、多くのプラットフォームが支払い方法として仮想通貨を許可していないことにあるという。

トラヴァラの共同創業者兼CEOであるジュアン・オテロ氏は、「従来のホームシェアリング・プラットフォームは、サービス初期段階ではユーザーファーストになっているが、時間が経つとそれが変わっていく」と指摘する。株主に利益を還元する必要があるため、ホプラットフォーム上の取引から可能な限り多くの利益を引き出すことを余儀なくされているからだという。

エアビーアンドビーのようなプラットフォームでは、顧客からのフィードバックに応じて上層部が対応していないと批判する声がある。例えば、2020年のパンデミックの際、エアビーアンドビーは封鎖された都市での予約キャンセルしたゲストに返金を行うことを決定した。しかしこれは5月中旬までのキャンセルのみという期限つきであったために、期限外のゲストからの怒りを買った。さらに収入を断たれたホストを激怒させた。

DtravelではTRVLトークンを使って宿泊料金を支払い、プラットフォームのガバナンスに参加できる。このトークンは、報酬を得るためのステーキングにも使用できる。同サイトは、登録した最初の10万人のホストに、3,500万ドル相当のトークンをバイナンス・スマートチェーンとイーサリアム・ネットワークで分配するとしている。