トルネードキャッシュの共同設立者の一人であるローマン・セメノフ氏は、トルネードキャッシュが米財務省から制裁されたことを受け、開発者プラットフォームであるGitHubでアカウントが停止されたと報告している。
月曜日のツイートで、セメノフ氏は、米財務省外国資産管理局(OFAC)の個別制裁対象リスト(SDN)として指定されていないにもかかわらず、制裁の影響に直面しているようだと述べている。SDNとして指定された企業や個人はその資産をブロックされ、米国人は一般的にSDN掲載者と取引することが禁止されることになる。
My @GitHub account was just suspended
— Roman Semenov ️ (@semenov_roman_) August 8, 2022
Is writing an open source code illegal now?
セメノフ氏は、自分のアカウントを停止する動きを 「少し非論理的だ」と言っている。しかし、ブライアン・ネルソン財務次官(テロ・金融情報担当)によると、「悪「トルネード・キャッシュは、悪意のあるサイバー攻撃の資金洗浄を阻止するために設計された効果的管理を定期的に行うことに繰り返し失敗してきた」と指摘し、米国居住者は仮想通貨ミキサーの利用を事実上禁止している。
仮想通貨推進派の中には、トルネードキャッシュに対する財務省の措置は「中立的なツール」に対する制裁であるとする意見もある。ブロックチェーン・アソシエーションの政策責任者であるジェイク・チャビンスキー氏は、米財務省の決定は、悪質な攻撃者への罰則と、彼らが使用するかもしれないツールや技術との間の「一線を越えた」可能性があると主張している。
コインセンターのエグゼクティブディレクターであるジェリー・ブリト氏は、「制裁を受けるのは特定の悪人ではなく、オンライン取引で自分のプライバシーを守るためにこの自動化ツールを使いたいと考えるすべてのアメリカ人となってしまい、正当な手続きを経ずに自由を制限されることになる」と述べた。
仮想通貨ミキサーであるトルネードキャッシュは、プライバシーの観点から取引の痕跡を隠すために使用することができる。このプロトコルは、2月のWormholeへの3億7500万ドルの攻撃、6月のHorizon Bridgeへの1億ドルのハッキングなど、分散型金融(DeFi)におけるいくつかの大きなハッキング事件で悪用されている。同社は4月、外国資産管理局が制裁したウォレットアドレスをブロックするためにチェイナリシスからのオラクル契約を使っていると発表している。