仮想通貨データプロバイダーのクリプトコンペアは8月21日、仮想通貨取引所および市場を分析した「仮想通貨取引所レビュー 2019年7月版」を発表した。最高評価(AA格付け)の取引高(世界)は約29%増加(前月比)し、310億ドル(約3兆3000億円)およびシェア5%となった。

A格付け取引所の取引高は1190億ドル(約12兆7000億円)でシェア19%となった。ただし、信頼性の低い仮想通貨取引所は、仮想通貨取引高(世界)の64%(約33兆7000億円)を占めており、依然として最大シェアを確保しているという。

クリプトコンペアの「仮想通貨取引レビュー」は、仮想通貨取引データの一貫性と品質を評価し、24時間のスポット量と価格データに基づいて取引所の評価を行うというもの。取引高による取引所ランキング、法定通貨・仮想通貨・ステーブルコインの取引高とその推移、(仮想通貨送金時などの)マイナー手数料推移、分散型取引所などを扱っている。また取引所の格付けは、クリプトコンペアが6月に発表した「取引所ベンチマーク」に従ったもので、最高評価のAA格付け6社には日本のビットフライヤーリキッドが含まれている。

高評価(AAおよびA格付け)取引所が取引高シェア拡大傾向

仮想通貨取引所レビューによると、最高評価(AA格付け)の取引高(世界)は約29%増加(前月比)し、310億ドル(約3兆3000億円)およびシェア5%となった。A格付け取引所の取引高は1190億ドル(約12兆7000億円)でシェア19%となった。

低評価(D、E、F格付け合計)取引所の仮取引高は約3160億ドル(約33兆7000億円)で、64%を占めているという(前月比7.8%減少)。このうちE格付け取引所は 取引高1420億ドル(約15兆1000億円)で、前月比約20%減少となった。

 

出典: クリプトコンペア 格付け評価別の総取引高推移(2017年から2019年7月現在)

クリプトコンペアによると、AAからB格付けの高評価取引所の取引高は4.4%増加しており、CからF格付けの低評価取引所は0.7%の微増にとどまるという。

ビットフライヤーやリキッドが取引高上位に

信頼性の低い取引所(CからF格付け)は、市場最大の平均取引高(BTC/USD)となっており、エルバンク(LBank)、コインスビット、コインベネはそれぞれ3.7BTC、1.6BTC、1.1BTCとなった。

AA格付けのコインベースの平均取引高と比較すると、エルバンクの数値は約15倍となっているという。またコインベースが1日当たり平均10万以上の取引があるのに対して、エルバンクの取引は2万5000となっているそうだ。

またリキッド(AA格付け)、バイナンス(AA)、OKEx(A)、ビットフライヤー(AA)の4つの高評価取引所が、平均取引件数(1日当たり)でランキング上位を占めており、リキッドは1日平均40万件、バイナンスは30万件以上となった。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版