2017年の仮想通貨を使って行われた取引のうちトップ10の投資利益率(ROI)が、平均で13万6000%を超えたことが分かった。27日にコインテレグラフが入手したクリプト・ファイナンス・コンフェレンス(CFC)の分析結果で明らかになった。

 この分析は、2017年に最低100万ドルを調達した全ての仮想通貨プロジェクトを対象にしていて、トップのプロジェクトで使われたのはIOTA(MIOTA)。投資家に対して61万4934%という驚きのリターンを提供した。2番手は、Nxt(ネクスト)50万%以上のリターン。3位はイーサリアム(ETH)でリターンは14万1000%以上だった。

ROI-Driven Crypto Research Findings

ROI-Driven Crypto Research Findings. Source: Crypto Finance Conference

 IOTAは、インターネット・オブ・シングス(IoT)に特化した仮想通貨のプラットフォームで、いわゆるタングルという新しい分散型台帳システムを使っている。ブロックチェーンのように取引の処理にブロックやマイニングを使っておらず、異なるタイプの取引を異なるチェーンで同時に処理することが可能な有向非循環グラフ(DAG)によってブロックチェーンより多くの取引を速く処理できるのが特徴。CFCは、IOTAのプロジェクトは、「2025年までに750億個ものデバイスをつなげるだろう」とみている。

 Nxt(ネクスト)は、分散型ブロックチェーンのプラットフォームで、ブロックの承認方法にプルーフ・オブ・ステーク(PoS)を採用している。イーサリアム (ETH)は、ヴィタリック・ブテリン氏が共同創業者として有名。ブテリン氏は、「世界のコンピューター」になるという野心を語っている。

 CFCの共同創業者でCEOのアンドレ–フランコ・ストアー氏は、次のように述べた。

「トップ10のうちROIが6000%を下回ったものはなく、他の市場では考えられない数字だ。仮想通貨の応用方法が無数にあって将来が明るいことを示している。また、インフラ系のプロジェクトが成功を収める傾向にあり、投資家は、今後10年から15年でインターネットを再定義するような創造性のある企業を探すべきだ」

 インフラ系のプロジェクトをめぐっては、今週、米ソーシャルメディア・レディットの共同創業者が「とても強固だがセクシーじゃないインフラを構築している企業」に投資していると話していた。