日本のモバイルゲーム企業gumiが、バランスシートにビットコインを追加し、ステーキングプロトコル「Babylon」を通じた保有資産の収益化を計画している。
2月10日の発表によると、gumiの取締役会は10億円相当のビットコイン(BTC)の購入を承認した。
gumiは、web3およびブロックチェーン業界での地位を「さらに強化する」必要があることを、今回の取得の主な理由として挙げている。
声明では、「ノード運営事業においては順調にポートフォリオの拡充が進んでいる」とし、「Babylonのバリデーターに国内上場企業として初めて参画する」意向を示した。
Babylonはビットコインのステーキングプロトコルであり、2024年12月時点で35億ドル相当のBTCがステーキングされている。
gumiのブロックチェーン戦略
今回のビットコイン購入は、gumiにとってブロックチェーン領域への初めての進出ではない。同社のウェブサイトによると、ブロックチェーン技術を活用し、多様な新規コンテンツやサービスを創出することを目指している。
ロードマップによると、gumiは「世界中の高品質なトークンを取得・管理」し、さらには他企業への投資も計画している。
また、シリコンバレー拠点のベンチャーキャピタルファーム「gumi Cryptos Capital」を通じて、ブロックチェーン関連のアーリーステージ企業への投資を行っており、OpenSeaや1inchなどにも早期に出資している。
ビットコインを購入する上場企業が増加
gumi以外にも、ビットコインをバランスシートに追加する上場企業が相次いでいる。
日本のメタプラネットも昨年5月にビットコイン戦略を採用し、最近では過去最大の購入となる約6000万ドル相当のBTCを取得している。
米国の技術企業セムラー・サイエンティフィックは1273BTCを保有しており、KULRテクノロジー、マタドール・テクノロジーズ、クアンタム・バイオファーマといった上場企業もBTCを資産として管理している。
一方、マイケル・セイラー氏が率いるストラテジー(旧マイクロストラテジー)は、先週7633 BTCを追加購入した。
ストラテジーのBTC購入の推移. Source: SaylorTracker.com
ほかにも、ビットコインマイニング企業が主要なBTC保有企業となっている。多くのビットコインマイナーは、セイラー氏の手法を参考に、マイニングしたBTCをバランスシート上に保持する戦略を取っている。
例えば、マイニング企業クリーンスパークは、第4四半期に1000 BTC以上を追加取得し、保有量を1万556BTCまで増やした。