25万人が利用する「個人のスキルをシェア」できるサービスを提供するタイムチケットがシェアリングエコノミーを非中央集権化するためのプラットフォーム構築に着手する

既存のサービスの効率性を改善し、サービスの多様性を後押ししていくプロジェクトになる予定だ。

同社は継続的にブロックチェーンの分野でサービスを提供していくためにスイスに100%子会社のTimeticket GmbHを設立した。世界市場を見据えて計画を立てているが、当面はアジア市場に焦点を当てていくことになるという。

タイムチケットが推進するブロックチェーンプロジェクト

タイムコイン プロトコル(Time Coin Protocol)はシェアリングサービスをより安く、開発および運用することを目指すプロジェクトだ。

PwCの調査によるとシェアリングエコノミーサービスの取引額は上昇傾向にあり、2025年には3350億ドル(約36兆円)に到達すると推測されている。一方で、現在のシェアリングエコノミー業界は問題が点在している。

UberやAirbnbなどのサービスはユーザーの情報をロックインしており、他サービスとの情報の共有ができなくなっている。また、開発や集客に莫大な費用がかかるため、新規参入の障壁が高く結果として数えられる事業者のみが展開できるビジネスのためユーザーが払う手数料も高額になっている。

そこでタイムコインプロトコルはシェアリングエコノミーサービスを構築するためのプラットフォームを提供することでこれらの問題の解決を目指す。 

タイムチケットとは?

タイムチケットはユーザー個人が自分の時間を商品として出品できるシェアリングエコノミープラットフォームだ。購入者はその時間内で特定のサービスを受けることができる。

人気のサービスは写真撮影やコンサルティング、恋愛相談などが多く、中には月間100万円超の売上を記録するユーザーも存在する。

国内では広く浸透しているサービスで、利用者は25万人を突破している。

取引高は3年で23倍に伸びており、月間のチケット取引枚数は1,000枚以上と順調に成長を続けている。2019年からは新たに法人向けによりクオリティの高いサービスを提供する新規事業も開始した。

タイムチケットプロトコルは業界の問題点の解消を目指す

タイムチケットはシェアリングエコノミーの他にギクエコノミー(派遣・アウトソーシング業界)に分類されるサービスだ。この業界でも問題点はいくつか上がっていて、タイムチケットはそれらの解決を目指している。

まず従来のサービスでは履歴書の提出だけではサービス提供者の実力や実績が把握できていなかったという問題がある。タイムチケットでは過去の取引実績と取引先の評価も確認することができる。これによって適任者に仕事を依頼することが可能となる。

また、これまでの取引実績が公開されないケースも多く、信用力を蓄積して報酬に反映するのが難しいことも問題視されていた。しかしタイムチケットでは取引実績が公開されるため、信用力に応じて適切な報酬で仕事を依頼することができる。

そして、派遣業者が徴収する取引手数料が不透明で報酬からいくら手数料が引かれているのかわかりづらかったという点では納得感があり、完全公開の手数料制度になっているため安心して取引ができる。

費用を抑えてサービス開発に集中できる設計

タイムコインプロトコルはEOSブロックチェーン上に構築されたプラットフォームで、開発者はコストを抑えてサービス開発が行えるようになっている。このプラットフォーム上で運営されるサービス間はユーザー情報のシェアが可能なため、データが効率的に活用されることになる。

プラットフォームとしての利用料はサービスローンチから一定期間は無料にし、その後は5%前後の手数料を徴収する予定だ。

また、シェアリングエコノミーサービス同士でプラットフォーム上のユーザーをシェアできるため、集客のコストも大幅に節約できる。すでに20万人のユーザーを抱えるタイムチケットもプラットフォーム上でのDapp化が決定しており、サービス初期から一定数の利用者は獲得できる見込みだ。

そして、タイムチケットの親会社的立場に当たるマザーズ上場企業グローバルウェイ社(証券コード:3936)が運営する550万人が利用するキャリコネからも送客の導線が敷かれているため、タイムコインプロトコルのユーザー層は十分に確保できる計画となっている。

タイムコインプロトコルでは従来のシェアリングエコノミーよりも参入障壁が低くなっているため、サービス提供者が偏ることなくニッチなサービスも実現可能となる。

エクイティとIEO2つの軸で資金を調達

TimeTicket GmbHは香港でタイムコインのIEO実施を予定している。タイムコイン(TMCN)の総発行枚数1億枚のうち58%がトークンセールに割り当てられる。一方で日本のタイムチケット社はすでに株式で3.4億円の資金調達に成功した。

開発もブロックチェーンに携わる部分は全てTimeTicket GmbHが担当し、既存のサービスは日本のタイムチケット社が進めていく。タイムコインプロトコルは2社がそれぞれの軸で開発を進めていき、最終的にはタイムチケットもDappとしてプラットフォームに統合される予定だ。

トークンは毎年1%インフレする設計に

タイムコインはシステムを管理するエンジンによって一定枚数のトークンがリワードプールに蓄積される仕組みになっている。プールに蓄積されたトークンはリワードエンジンによってプラットフォームの管理者やユーザーに分配される。

プラットフォームの利用者には全体の60%が分配される。そのうちの70%が取引高を基準に、30%が信用度を基準に配布される。そのため、高額決済をしていないユーザーでも信用度を積み上げていればトークンを受け取れる。

運営者とサービス開発者には全体の30%が、システムの自動化に貢献したユーザーには10%がそれぞれ配布される仕組みになっている。

TimeTicket GmbHやサービス開発者は配布されたトークンを再投資して、次のサービス開発に活用するというサイクルも可能になる。

最初のDappはプロと対戦できるeSportsサービス

タイムコインプロトコル上で最初にリリースされるDappはeSportsのプロ選手と対戦可能な「eSportsStars」になる。このサービスは世界中のeSportsプレイヤーが対戦、トーナメントが開催できる点が特徴となっている。

従来のeSports業界ではゲーム会社やイベント企画会社が大会を主催するという形が一般的だが、eSportsStarsではプロ選手やファンが対戦相手を募集してプレイすることができる。

システムとしてはタイムチケットと似た構造になっていて、対戦相手を募集する側がゲームの種類や日時、値段を記載したチケットを発行する。対戦したいプレイヤーはそのチケットを購入し、取引を行う。対戦後はお互いにゲームのレビューや動画を投稿することができる。

チケットの値段はプレイヤーが自由に設定でき、収益をチャリティに寄付するという選択肢も用意されている。チャリティで社会貢献をしながら必要に応じて収入を増やすというような使い方も考えられる。

また、一対一の対戦の他にチーム同士の対戦や一対複数のチケットなど柔軟に発行でき、トーナメントの開催も可能となっている。さらにはゲームの上達法を教えるチケットやプロ選手への道を指導するチケットなどゲームの対戦以外でもeSports関連のチケットを出品できる。

eSportsをより身近なものに

今では子供のなりたい職業ランキングの上位に食い込んでくるほどの知名度となったプロeSports選手だが、一部のトップ選手らしか十分な収入を得られていない現状がある。

一部のトップ選手以外もいつでもゲームで収入を得る手段としてeSportsStarsを活用することで活動を継続できる。

ファン側も憧れのプロ選手と直接対戦できる機会を手に入れられるようになり、eSportsコミュ二ティの強化に貢献できると期待している。

対戦後に投稿できる動画もプロ選手のプレイを直近で見れる貴重な機会となり、YoutubeやTwitchといったプラットフォーム上での拡散を想定している。

eSportsStarsは多くの人がゲームをもっと身近なものに感じるサービスを通して、コミュニティの活性化を目指していく。

強豪チームが次々と参戦表明

すでに複数のチームや選手がeSportsStarsの公式プレイヤーとして参加を表明している。日本を代表するeSports選手が所属するGameWithからはFortniteでソロ部門 31連勝という世界1位の記録をもち、53万人(記事執筆時点)のYoutubeチャンネル登録がいるNephrite(ネフライト)選手、スマブラ部門では最強の高校生と呼び声が高いZackray(ザックレイ)選手が参加予定だ。

日本初の女子プロチームが在籍する世界最大の女子プロesportsチーム「Killer Angels」もチームとして参加を表明している。そして、世界でもっとも有名なプロ鉄拳チームのTeamYAMASAも参加予定となっている。

TimeTicket GmbHはeSportsStarsの初年度収益の5%をUNICEF(国際連合児童基金 https://www.unicef.org/)、UNHCRユーエヌエイチシーアール(国連難民高等弁務官事務所 https://www.unhcr.org/)、児童養護施設など、を通してコロナウイルスで影響を受けた子供達に寄付する予定だ。GameWith社およびTeamYAMASAもこの方針に賛同してチケット販売の収益を全額寄付するとしている。

eSportsStarsには今後も国内外の有名チームやトップ選手が参加予定で、憧れのプロ選手と対戦できる機会を提供していく。

シェアリングエコノミーの基盤を作り上げる

現段階では中央集中型のサービスとして運用されているタイムチケットも将来的にはタイムコインプロトコル上でDappとしてリリースされる予定だ。日本語版だけでなく、中国語版とインド向け英語版も同様に開発が進められている。

すでにタイムチケットでは取引をすることでタイムコインに交換できるポイントが付与されるようになっており、ユーザーのシームレスな移行に向けた準備が始まっている。

タイムコインプロトコルはシェアリングエコノミーサービスを分散型化することでユーザー側も開発者側もより魅力的なサービスに参加できる環境づくりを目指していく。

 

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