ビットコインのアップグレードであるタップルート/シュノア署名の提案が「ビットコイン改善提案(BIPs)」としてGitHubで公開された。ビットコイン取引のプライバシーとスケラービリティ強化で1つのマイルストーンとなる。
ビットコインコアの開発者であるピーター・ウィル氏は、今回のコード変更についてGitHub上で「プルリクエスト」を実施し、より多くの開発者に公開。「このコードの統合は明らかにコミュニティーのサポート次第である」と述べた。
より多くの開発者にタップルート/シュノア署名のコードを公開することで、実装に向けた流れを作る狙いがある。
タップルート(Taproot)とは、マークル化抽象構文木(MAST)とシュノア署名の特徴を組み合わせることを目指したもので、ビットコイン取引のプライバシーの強化が期待される。例えば、ライトニングネットワークを使った少額決済と普通のビットコイン取引の違いが見えにくくなり、ブロックチェーンを使った監視が難しくなる。
シュノア署名は、ビットコインで使われるデジタル署名をECDSA(楕円曲線DSA)からシュノア署名へ移行するもので、「マルチシグ」における複数の公開鍵を1つに集約し取引のプライバシーや効率を高める。
ブロックストリーム社の最高戦略責任者(CSO)であるサムソン・モウ氏は、2020年の注目イベントとして、「シュノアとタップルートの本格展開」をあげていた。
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