人工知能、ロボット工学、クラウドコンピューティングのプラットフォームで「ビールのインターネット」を創造するサンフランシスコのテクノロジー企業Pubinnoは、ビットコイン(BTC)の決済インフラをシステムに統合した。

Pubinnoは、2月25日から27日にかけて開催された「#LightningHackdaysIST」で、ライトニングネットワークを利用したBTC決済を受け付けた。ライトニングネットワークに対応したウォレットを使用することで、参加者はQRコードをスキャンして取引を完了したわずか数秒後に、注がれた自分のビールを受け取ることができた。

PubinnoのCEOであるカン・アルグル氏によると、この「スマートタップ」システムは2016年に誕生。ブロックチェーン技術を採用し、生ビールの未来と取引の未来を結びつけている。コインテレグラフは、スマートタップシステムについてアルグル氏と話をする機会を得た。

アルグル氏は、ライトニング・ネットワークを決済に活用しようとしたことにブロックチェーンがどのように影響したかを説明し、次のように述べた。

「私たちがライトニング・ネットワークに取り組んだのは、ブロックチェーンの基礎技術に依拠しているからだ。実際のビットコインブロックチェーンのトランザクションを使用し、そのネイティブなスマートコントラクトスクリプト言語を使用することで、参加者の安全なネットワークを作成することができ、低いガス料金で大量かつ高速に取引できる」

ライトニングネットワークは、ビットコインのスケーラビリティ問題の解決案として、2015年に誕生した。ノード間のオフチェーン取引を行い、それをブロックチェーン上(オンチェーン)で決済する。これにより、ブロックチェーンの負荷を増やすことなく、取引数を増やして処理することができ、マイクロトランザクションや即時決済が可能になる。

アルグル氏によれば、「ライトニング・ネットワークの利点」として、店舗のオーナーは手数料をほとんどかけずに数秒で支払いを受けることができ、スマートタップシステムのセルフサービス機能により、人件費を大幅に削減できる可能性があるという。

スマートタップシステムに他の仮想通貨を対応させる計画についてアルグルは、「スケーラビリティ、使用頻度、取引コスト、スピードなど、多くの変数に基づいて決定する」と回答した。さらに、次のように付け加えた。

「業界の適応状況に応じて方向性を決定し、ブロックチェーン適応型のインフラ整備を進めていく。また、Pubinnoトークンの開発に関するフィージビリティスタディを実施する」

将来的にはステーブルコインも決済システムに統合される予定だという。