米マーケット調査会社ファンドストラット代表のトム・リー氏にとって、最近の大麻関連株の下落は2017年の仮想通貨バブルと2000年代初頭のITバブルを想起させるようだ。
23日にCNBCの番組に出演したリー氏は、大麻業界について「利益のない繁栄」と指摘。「確かに需要が高まっているかもしれないが、誰かが価値を適切に見出すまで、持続的なリターンを出し続けるのは難しいだろう」と述べた。
2018年に大麻関連株は高騰。2017年末にビットコインが2万ドルをつけてから暴落した後、次の爆発的な成長産業として注目されてきた。2014年以降でカナダの3大マリファナ銘柄は平均で1000%以上上昇。当時、仮想通貨投資会社ギャラクシー・デジタルCEOのマイク・ノボグラッツ氏は、「大麻関連株価は去年12月のイーサリアムとビットコインを見ているようだ」と発言した。
しかし、最近はカナダでマリファナの小売店の出店が遅れていることや米国での規制に不透明感が漂っていることから苦戦。カナダの大麻3大銘柄の1つで世界最大の時価総額を誇るキャノピー・グロースは、最高値から64%下落し、2019年だけで約26%マイナスで終える見込みだ。
また、同じくカナダの大麻3大銘柄の1つであるオーロラ・カンナビスは、今年60%近く下がった。
仮想通貨業界と同じように「適切な価値」を見いだせていないマリファナ業界。一皮むける必要があるという点では同じかもしれない。
【関連記事:「去年12月のイーサリアムとビットコインを見ているようだ」大麻と仮想通貨の比較が話題に】