コミュニティ主導でビットコインの統計とサービスを提供しているCoin Danceが、過去数週間にわたりビットコインのブロックサイズ問題におけるビットコインコミュニティのスタンスを分析するための調査を行った。調査に参加したうちの約64%のビットコインユーザーがブロックサイズ制限の繰り上げに賛成票を投じた。

 

ビットコイン・ネットワークのスケーリング

 

2016年2月に香港でBitcoin Roundtable Consensusが開かれてから、多くのビットコインユーザーや、マイナー、企業、投資家などがビットコインのブロックサイズ増加を望んできていた。

香港でのカンファレンスに参加したマイナーや企業は7月の終わりまでに2MBまでビットコインのブロックサイズを増やすことを決めている。この契約はビットコインのコア・デベロッパーたちにより承認され、受け入れられたが、合意された期間までに実行されることはなかった。

しかしながら、ビットコイン・コアの開発チームがsegregated witnessのような様々な革新的なスケーリングにおけるソリューションを統合し始めたことで、実践的な開発者たちの功績によって信頼を勝ち取り、ビットコイン・ネットワークをスケーリングするための言質を取る形となった。

時間と共に、より多くのスタートアップやマイナーがビットコイン・コアの開発チームに対してサポートの姿勢を見せるようになり、ブロックサイズ問題におけるビットコインコミュニティのスタンスは複雑化した。

 

ビットコインコミュニティの意見を学んで

 

ビットコインコミュニティのメンバーやユーザーの大多数がどの意見に立つのかを計るために、Coin Danceは行った調査の最終的なデータを発表している。

公式発表された結果によると、ビットコインコミュニティの約64.28%がビットコインのブロックサイズ増加に対して賛成していることがわかっている。投票者のうち47.64%は、/r/btc/のスレッド (ハードフォーク賛成派) から投票しており、49.79%は/r/bitcoin (Bitcoin Core賛成派)から投票している。

多くのユーザーが、調査の基盤が特定されておらず、実際にコミュニティが現在の立場で動くかどうか確認を取ることは出来ないとして不満を訴えている一方、Coin Danceは/r/btc/と/r/bitcoinのスレッド間の投票者どちらも公平な配分を考えた上でデータは集められており、正当なものであるとしている。

Coin Danceは次のように書いている―

 

「我々はただ、ユーザーの大多数が/r/btcからではなく、/r/bitcoinから賛成票を投じているということを再確認したいだけなのです。目標は、単純に可能な限りインクルーシブな方法で情報にアクセスする手段を提供することであり、それ以上は何もありません」

 

サイズが問題だが、大きくなればより改善される

 

Coin Danceの調査とデータに対して、Roger Ver氏がコインテレグラフにコメントを寄せている―

 

「ビットコインが誕生するまでは、私はMemoryDealers.comのCEOとして世界中の企業向けのネットワーク・インフラのスケーリングに関して15年の経験を積んでいましたし、将来的にブロックがどれほど大きくなるべきなのかと尋ねるのは、ハードドライブのサイズがどれだけ大きくなるべきなのか、インターネットの接続スピードがどれだけ高速になるべきなのか、と聞くのと同じくらい馬鹿げたものだと感じていました」

 

Ver氏はまた、ビットコインのブロックサイズを1MBに留めておく技術的な理由は何もないという点も強調している―

 

「全てのものが、テクノロジーが許す限り出来るだけ大きく、速い速度であるべきです。今日、ブロックサイズが1MBよりさらに大きくなり得ない技術的な理由は存在しません。BlockstreamのAdam Back CEOでさえ、同じように語っています。現在の制約は単に社会的な理由で一時的に課されているものにすぎないのです」

 

さらに重要なことは、Ver氏がハードフォークによってビットコイン・ネットワークにもたらされる結果を測り観測するためであれば、ハードフォークは行われるべきであるという考えに賛成しているということである。

もし、ハードフォークが施行されず、その結果や、ビットコイン・ネットワークに対する影響がもたらされなかった場合、コミュニティはハードフォークによってポジティブな効果を生むのか、ネガティブな結果を生むのか、永遠に知ることはないだろう。