世界で最も流動性の高い米ドル連動ステーブルコインであるテザー(USDT)の時価総額が24日、400億ドルを突破した。過去1年間の仮想通貨市場への投資が急成長したことが示された形だ。
コインゲッコーによると、24日にテザーの時価総額は401億ドルに達し、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(EH)、バイナンスコイン(BNB)に次ぐ第4位の仮想通貨となった。
ステーブルコインのランキングでは、テザーに次ぐ時価総額はUSDコイン(USDC)だが、時価総額は約100億ドルとテザーに比べると4分の1に過ぎず、テザーが市場を独占している。メサーリによると、テザーの市場独占率(ドミナンス)は約67%。
テザーの時価総額は、過去12ヶ月間で10倍に成長。仮想通貨市場の成長と一致している。仮想通貨市場全体の時価総額の合計は、1月に初めて1兆ドルを超えた後、今月初めに1.8兆ドルを記録した。
Tether has just surpassed a $40B market cap!
— Tether (@Tether_to) March 24, 2021
In March 2020, Tether’s market cap was $4 billion! Since then, we’ve seen 900% growth in only one year!
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テザーの成長は、供給量が仮想通貨に対する市場の需要を反映しているとされる。投資目的ではなく、ドルの代わりに資産を購入する通貨として使われるからだ。
一方で、過去にテザーの裏付け資産である米ドルが100%保有されていないまま発行しているという疑惑をめぐって、ニューヨーク州検事総長事務局などから激しい批判にさらされてきた。しかし2月には、同じ親会社を持つ大手仮想通貨取引所であるビットフィネックスに対して、8億5000万ドルを融資したとされる捜査についてニューヨーク州検事総長事務局と和解し、不正行為は認められなかった。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン